[NIE・実践しんぶん活用](1-2)北中城小学校・甲斐崇先生 記事がバラバラ!助けて 新聞の仕組みを知る パズル感覚で並べる

対象 小学校3年から
教科 国語・総合学習
指導時間 1時間

【ねらい】

 新聞をパズルとして使います。新聞は主に見出し、記事(リード文、本文)、写真という三つの要素で一つのニュースを伝えています。新聞の構成を理解してもらうため、それぞれをパズルのピースに見立てゲーム感覚で取り組めるよう工夫しました。文章をつなぐ作業を通じて、思考力をつける取り組みです。
 文章が段々に並ぶ「段組」も新聞の特徴です。教科書では、ほとんど見かけません。児童がとまどう場合もあると思いますが、この授業が「段組」になれるいい機会になります。

【ポイント】

 新聞から興味のある記事を探し出してもらい、読んでもらったあとで見出し、記事、写真を切り離させます。記事をさらに細かく切り離す際、段落ごとにしてしまうと並べ直すのが難しくなるので注意してください。
 並べ直す場合は、元の紙面と同じ形にしなくても構いません。記事の文意が通れば、見出し、写真などの配置が変わってもOK。
 行ごとに切り離さずに、段ごとに切り取ってもらえば、より簡単に並べ直すことができます。

【実践を終えて】

 「交ぜてごらん」
 「並べてごらん」
 声を掛けると子どもたちは楽しそうに取り組みました。生徒は「パズルみたいで楽しい」「本文や見出しが分かった」「新聞の仕組みが分かった」と感想を寄せました。

授業の手順

(1)全員に新聞を配る

 全員に一部ずつ配る。生徒に家庭から持ち寄ってもらってもいい。

(2)好きな記事を選ぶ

 新聞をめくって好きな記事を選び内容を読み込む。短めの記事を選ばせるといい。

(3)記事をばらばらに

 はさみを使って、見出し、リード文、記事、写真を切り離す。記事はさらに6~10行単位で切る。読みにくくならないように行と行の間を正確に切るよう助言する。

(4)記事を並べ直す

 記事を文意が通るように並べ直す。新聞を新たに作り直すつもりで、記事、見出し、写真を並べワークシートに貼る。

(5)感想を書き込む

 授業に取り組んだ感想をワークシートに書き込む。

[NIE・実践しんぶん活用](1-1)北中城小学校・甲斐崇先生 写真の人 何て言ってる? 新聞に慣れ親しむ 想像力ふくらませる

対象 小学校低学年
教科 国語・総合学習
指導時間 1時間

【ねらい】

 「何て言ってるのか想像してみて」。児童にはそう伝えて、授業に取り組んでいます。
 切り抜く写真を選ぶために、新聞を最後までめくる作業が必要になります。児童・生徒に新聞を開く習慣をつけるきっかけになるのではないでしょうか。

【ポイント】

 人物が写っている写真を「自分の好きなもの」「興味があるもの」「気に なるもの」を基準に選んでもらいます。吹き出しの中に「何を書いたらいいの?」と問う生徒もいますが「何でもいいよ」と答えています。写真の背景部分にも注目するよう助言するなど、想像力をふくらませるように心がけています。
 吹き出しに書き込む文字数は8~12文字にしています。文字を制限することで思考する要素を加えています。
 最初の授業では、より親しみやすくするために写真だけを対象にします。
 切り抜く対象を写真と記事の両方にすると、吹き出しの内容は、記事の中身に合わせたものになり、より深
い思考を要求される内容になります。
 あまり文章が長いものを選ばせずに「分かる範囲でいいから見出しや記事も読んでごらん」と伝えます。

【実践を終えて】

 子どもたちは「新聞には、いろいろなことが書いてあるんだ」「記事を読むと、写真だけでは分からないこ

とが、たくさんあった」と感想を述べていました。

授業の手順

(1)全員に新聞を配る
 新聞とワークシートを全員に一部ずつ配る。生徒に家庭から持ち寄ってもらってもいい。

(2)写真を選ぶ
 新聞をめくりながら10分くらいでお気に入りの写真を選ぶ。写真は一部でなく全体を切り抜く。

(3)セリフを書き込む
 吹き出しの形に切った紙を3枚ずつ全員に配る。吹き出しにセリフを書き込む。

(4)台紙に貼る
 写真をワークシート(台紙)に貼る。3枚の吹き出しのうち、気に入ったものを貼り付ける。

(5)発表
 学級全体や4~5人のグループの中で(1)記事を選んだ理由(2)書き込んだセリフの説明(3)感想―を発表。台紙にも感想を書き込んでもらう。

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