沖縄戦学ぶ実践報告 本紙も活用 NIE全国大会

 第19回NIE全国大会(主催・日本新聞協会)最終日は1日、徳島市のあわぎんホールで公開授業や実践報告、分科会を行った。
 徳島文理中学校の立石有礎教諭は2011年度に川内中学校で行った沖縄戦を学ぶ実践を報告。沖縄タイムス、琉球新報の地元2紙を取り寄せ、慰霊の日の報道を全国紙と読み比べたり、切り抜き新聞を作ったりした。
 「新聞を読むようになって社会の様子に興味が湧き、家族で話すようになった」との声が上がったと紹介。今大会のスローガンの造語で、新聞を読んで社会を知り意見を持つ市民という意味の「よき紙民(しみん)」が育ちつつあると報告した。

大学でのNIEについて議論した分科会=1日、徳島市・あわぎんホール

 「大学教育に新聞を」分科会では、小学校から高校までNIEを展開しているものの大学生になると新聞購読率が低いとの事例が大学教員らから挙げられ、新聞がある環境づくりの大切さが指摘された。
 次回大会は来年7月、秋田県で開催される。

2014年8月18日におきなわNIEセミナー

第7回おきなわNIEセミナーのお知らせ

日 時:2014年8月18日(月) 午後1時半~4時(受付開始は午後1時)
場 所:県立総合教育センター(沖縄市与儀3-11-1)教科研修班棟 2階
講座1:「初めてでも楽しく簡単NIE」
講 師:甲斐崇氏(県立総合教育センター研究主事)
    佐久間洋氏(沖縄市立比屋根小教諭)
内 容:写真や漫画といった子どもの関心の高い新聞の素材を活用して子どもの表現力を引き出したり、ゲーム感覚で新聞に慣れ親んだりできる実践例をワークショップ形式で紹介します。
 
講座2:「生徒に『考えさせる』社会科授業づくり~集団的自衛権を事例に」
講 師:兼松力氏(南城市立大里中教諭)
内 容:集団的自衛権行使容認など、めまぐるしく変化する社会の事象について、生徒に「考えさせる」授業づくりの流れを紹介します。資料を読み解いて課題を整理する力や、新聞記事の読み比べなどで情報リテラシーを養います。

定 員:各講座20~30人程度

申し込み・問い合わせはこちらから(別窓が開きます)。参加希望の講座番号をお書き添えください。

新聞使い楽しく勉強 沖縄・北谷 本紙販売店が教室

 沖縄タイムスの沖縄市・北谷町販売店会(安慶名政勝会長)は7月19日、市民会館中ホールで新聞スクラップ教室を開いた。約80人の親子が好きな記事や写真を切り抜きながら新聞の特徴を学んだ。参加者は、台紙に好きな記事を貼り、ニュースの見出しや主役、日付などの情報を見つけ、選んだ理由を書き込んだ。

スクラップ教室に参加した子どもたち=7月19日、沖縄市民会館中ホール

 小渡陽征(たかゆき)君(11)=美東小6年=は、ベネッセホールディングスの顧客情報の流出事件についてスクラップした。「僕もベネッセに入っているので心配。犯人が逮捕されて安心した」と感想を話した。
 教室では、読谷村大木販売店の上地めぐみさんが、新聞を使った勉強法を紹介。知っている漢字やカタカナの書き取りやわからない言葉の意味調べ、タイムス1面のコラム「大弦小弦」の写本など具体例を挙げ、保護者らがメモを取るなど熱心に聞き入った。
 コザ小学校の三線サークルのメンバー15人が、安波節など4曲を披露しイベントを盛り上げた。

読み比べ 思考力養う 徳島 NIE全国大会開幕

 新聞を活用した教育を考える第19回NIE全国大会(主催・日本新聞協会)が31日、徳島市で開幕した。小中高校の教諭や新聞関係者ら約960人が全国から集い、NIEの実践例や影響力、家庭への浸透などを話し合った。

NIE全国大会が開幕し、記念講演に拍手を送る参加者=31日、徳島市・あわぎんホール

 オックスフォード大学教授の苅谷剛彦さんの記念講演では民主主義と教育、メディアの関係を説明。読む教育を重視し「情報があふれる中で立ち止まって読み返し、読み比べることで思考が養われ、表現につながる」と指摘した。
 「子どもに意欲を持たせるNIEの在り方」を考えた討論会には、研究者や生徒、保護者、新聞記者が登壇。佐古小学校教諭の藤田賀史さんは「新聞は難しいのイメージを壊すのが優先。NIEは子どもの知的好奇心を育てて視野を広げ、意見を持つきっかけになる」と話した。
 大会には、県内から4人の教諭らが参加。
 県NIE推進協議会の山内彰会長は「職種や年齢が異なっても、共通の理解を得ることでNIEがさらに進む可能性を実感した」と話した。

 

記事切り抜き 視野広がる 糸満 スクラップ教室で親子ら

 新聞に親しみ、学力アップを図ろうと「新聞スクラップ教室」が27日、糸満市西崎町の糸満工業団地会館で行われた。親子らが気に入った記事を切り抜き、感想や分かったことを書く作業を通して、知識を広げ、新聞の特徴について学んだ。沖縄タイムス糸満販売店会の主催。

気に入った記事を切り抜き、感想や分かったことを書いたスクラップ教室=糸満市西崎町の糸満工業団地会館

 参加者は、はさみを使い、気になった記事をちょきん。親子で参加した米須小4年の山城南さんは、ペットボトルロケットの記事に「建物の4階まで飛ぶと知って驚いた。新聞にはいろんな記事があると分かった」と話した。姉で6年の瞳さんは、知人が写った写真の記事を切り取り「うれしかった」と目を輝かせた。
 記事を読んで驚いた点、同感した部分、考えなければいけない問題を、3色の蛍光ペンで塗り分けた女子児童も。糸満販売店会の大城弘子会長は「2回目の開催だが、子どもたちのレベルアップを感じた」と喜んでいた。

幸地さんちのNIE(112)USJ、カジノ参入検討

USJがカジノ参入?

依存症の問題気になる

 USJがカジノリゾートの運営を検討しています。沖縄に進出の可能性も? 幸地富代さん(44)、功哲君(11)は動向に関心を寄せています。

USJ、カジノ参入検討

■2014年7月6日経済9面
 大阪市の米映画テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が、カジノを含む統合型リゾート(IR)への参入を検討していることが5日、分かった。USJの施設運営のノウハウがIRにも生かせると判断した。IRに関心を寄せる企業と共同での参入を想定し、企業連合を組んでその中心的な役割を担う。

富代さん▶お! こないだ名護にUSJがやってくるかもしれないって話題が載ってたけど、今度はカジノに参入検討か~、USJ。
功哲君▶カジノって何?
富代さん▶うーん、ギャンブルって分かる? お金をかけてゲームをすること…かな。パチンコとか宝くじは決められたルールの下でやってるわけだけど、それでも依存症になったり、問題はあるみたいね。
功哲君▶ゲームとかスマホも依存症になるって聞いた。
富代さん▶USJが沖縄にできたらどう?
功哲君▶うれしい! お客さんも働く人も増えるんでしょ。絶対「ハリーポッター」に行きたい!!
富代さん▶何でも良いところ、悪いところの両方ある。同時に考えていきたいよね。ヤンバルの自然に手を入れていくのが沖縄にとってよりよい選択なのかな?
功哲君▶辺野古の海に基地を造るのも反対だ! うー、悩む。
富代さん▶いつまでもあると思うな、自然と平和!