読谷村立古堅中学校で29日、新聞記事をテーマごとに集めて再構成する切り抜き新聞の授業があった。社会科を受け持つ宮城美律教諭が夏休みに中頭教育事務所で行われた10年経験者研修で新聞活用を学び、現場で生かした。宮城教諭は「新聞を読んだことがない生徒が多かったが、取り組むと記事を読むこと自体が楽しそうだった」と半年間の取り組みを振り返った。
3年3組の社会科公民の授業。5、6人のグループに分かれ、名護市長選挙の結果を報じた1月20日付の紙面を使い、グループに与えられた「喜」「怒」「哀」「楽」のテーマで記事を集め、訴えたいことを見出しにした。生徒たちは授業で学んだ地方自治と関連させて「地方の声形に」、「命が大事 市民喜ぶ」などとまとめて発表した。
宮城教諭は月に1度、司法や自治など授業で学んだ事柄と関連する記事を生徒に探させ、意見を書く取り組みを続けている。その経験を土台に切り抜き新聞を3度作成した。宮城教諭は「月1度の取り組みで、なぜそう考えるかを書けるようになってきた。同じ日の紙面でも喜怒哀楽で選ぶと違った視点で読める」と新聞活用授業の手応えを話した。
中頭教育事務所の10年研修は、日本新聞協会公認のNIEアドバイザー兼松力教諭、佐久間洋教諭の2人が講師を務めた。
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