好きな写真プレゼントに うるま市中原幼稚園でスクラップ教室

新聞から好きな写真を切り抜いてプレゼントをつくる中原幼稚園の園児と保護者=うるま市宮里・同園

 うるま市立中原幼稚園(安里禮子園長)で10月31日、園児と保護者が一緒に作品をつくる新聞スクラップ教室があった。約100人の園児が好きな写真を切り抜いて台紙に貼り、絵などを書き添えて父母や祖父母へのプレゼントにした。
 幸地諒真くん(6)はハロウィーンが題材の漫画「エイトマン」のそばにカボチャの絵を書き添えた。家の近くに生えているオジギソウについての図解記事や「お父さんが好きだから」と、闘牛の写真も貼り付けた。
 野球でそろえる子、人物写真を並べる子など関心の向く先はさまざま。新聞風に題字を書いて、切り抜いた見出しと写真を配置する子もいた。
 この日は参観日で、隣接する中原小学校で11月3日に行われる県NIE実践フォーラムの関連行事として開催。写真選びの過程で記事の内容を親が説明する場面も見られた。
 沖縄タイムス社読者局の安里努NIE担当が進行。写真を選んだ理由などで家族の話題の材料にできると伝えた。

幸地諒真君の作品

 

子が興味持ちそうな記事で 親子スクラップ 幸地さん伝授

親子に新聞スクラップのコツを助言する幸地富代さん(右から2人目)=うるま市立中原小学校

 新聞スクラップに親子で取り組んでもらおうと13日、うるま市立中原小学校で出前講座が開かれた。本紙の子ども新聞ワラビーの連載「幸地さんちのNIE」を執筆している幸地富代さん(42)=宜野湾市=が「子どもが興味を持ちそうな記事を紹介してあげて、楽しみながら取り組んで」と保護者にアドバイスした。
 幸地さんと息子の功哲君(10)は毎日、それぞれが選んだ記事を貼り付けて、スクラップノートを作成。息子が選んだ部分に幸地さんがコメントを書き込むなど交換日記のようなやりとりを続けている。
 幸地さんは「スポーツや動物に始まり、今のテーマは『環境』。子どもの興味の幅がどんどん広がっている」と話した。数十冊にも上るスクラップノートを夫と息子と一緒に読み返すこともあり、家族のコミュニケーションを深める道具として活用していることも紹介した。
 3年生の息子を持つ銘苅鈴子さんは「子どもに読みなさいという前に、こちらが見出しを読んであげたり、記事を読み聞かせたりすればいいのかな。いいきっかけをもらった」と笑顔で話した。
 中原小は11月3日、NIEフォーラムを開き、新聞を使った公開授業やワークショップを行う。

家族間ツールに新聞 親向け講座で提案

 NIE実践指定校のうるま市立中原小学校(安里禮子校長)で20日夕、「家族がつながるNIE」と題した親向けの講座があり、保護者十数人が家庭でコミュニケーションを取る道具として新聞を活用する方法を学んだ=写真。
 講師の兼松力NIEアドバイザー(大里中教諭)は、言語力が学力の基礎にあることを指摘し「子どもが新聞を開くには大人の仕掛けが必要。親が楽しんで新聞を読む姿を見せると子どもが興味を持つ」と家庭での取り組みを勧めた。
 家族がそれぞれの色を決めて関心ある記事に印を付けて意見交換するなど、新聞を読む習慣を付ける手法を具体的に伝えた。
 3年生の子を持つ世嘉良みゆきさん(47)は「世の中で起こっていることに興味を持たせたい。どうやって新聞を読ませたらいいか考えていたのでいい機会になった」と話した。
 11月3日に同校で開かれるNIE実践フォーラムの機運を高めようと開催された。
 次回は10月13日に予定している。

家庭での新聞活用法の例(講座から)
<色ペンを使ったファミリーフォーカス>
 1)何色かの色ペンを用意し、家族でそれぞれを色を決める
 2)各自がその日の新聞で気になる記事を自分の色で印をつける。
  例:忙しい朝は見出しを読むだけでOK
  例:見出しに色をつけたり、記事全体を囲むなど工夫して
 3)家族が集まった時に記事を話題に話す
  例:選んだ理由や読んだ感想を話のきっかけに
  例:親もたまには「教育的配慮」を忘れて、純粋な興味で選んで
  例:ほかの人が選びそうな記事は?という読み方も面白い
 【効果】
 ・子どもの興味関心が分かる
 ・子どもが親の興味関心を知る数少ない機会になる
 ・子どもの興味関心の変化が分かる
 ・記事の切り貼りより手間が少なく続けやすい
<新聞保管法の豆知識>
 2穴パンチで穴をあけ、ファイルではさんでおくと散らかりにくい
<スクラップのアイディア>
 小さい子なら写真集をつくるつもりで、動物や好きなものを集める。
 住んでいる地域の記事を集める。