上阪さんちのNIE(121)北朝鮮の子3割 慢性的栄養失調

北朝鮮 貧富の差激しい

平等なら 幸せなのにね

 北朝鮮で子どもたちの3割が栄養失調で発育不良になっています。上阪雅秀さん(46)、きらりさん(13)は、子どもたちの状況を気に掛けています。

北朝鮮の子3割 慢性的栄養失調

■2014年10月5日国際6面
 国連人道問題調整室(OCHA)のギング活動部長は3日、国連本部で記者会見し、北朝鮮で「慢性的な栄養失調が常態化し、子供の3割以上が発育不良に陥っている」などとして各国に援助資金の拠出を訴えた。現時点で必要額の2割ほどしか集まっていないという。

 きらりさん▶アジア大会も終わっちゃった。
雅英さん▶日本選手の活躍もすごかったし、感動しちゃったね。
きらりさん▶女子サッカーは、なでしこジャパンが惜しくも負けたけど、北朝鮮が優勝したんだね。
雅英さん▶北朝鮮は男子サッカーも準優勝で、結構強いんだね。
きらりさん▶でも北朝鮮ってすごく貧しい国なんでしょ。
雅英さん▶独裁国家で貧富の差が激しく、恵まれた人はスポーツもできるけど、そうでない人たちは食事も十分に取れない状況みたい。
きらりさん▶なんで、そんなに貧しいんだろう。
雅英さん▶国を強く見せるため軍事費はたくさん使っているみたいだけど、子どもたちが栄養失調になっていても無関心なんだろうね。
きらりさん▶平等だったら、みんながもっと幸せになれるのにね。
雅英さん▶国連が貧しい子どもたちのために援助を呼び掛けているけど、集まったお金も本当に子どもたちにたどり着くのか心配だね。

記事の書き方 教員12人学ぶ おきなわNIEセミナー

 教員向け研修会おきなわNIEセミナー(主催・県NIE推進協議会)が4日、沖縄市の県立総合教育センターで開かれた。12人の教員が、沖縄タイムス整理部の具志堅学記者と琉球新報NIE推進室の座波幸代記者からワークショップを通して取材や記事の書き方、見出しの付け方などを学んだ。

参加者がお互いにインタビューし合い記事を書いた=4日、沖縄市・県立総合教育センター

 記事の書き方を指導した座波記者は「記事はこつさえつかめば書けるが、書くための材料が無いと書けない」と、取材の重要性を指摘。取材の際に、「5W1H(いつどこで誰が何をどうした)」をしっかり押さえることが必要だと説明した。参加者はお互いにインタビューし合い、週末の出来事を記事にした。
 具志堅記者は、常に動くニュースに合わせ、降版まで紙面の記事や見出しが変わることを説明。限られた文字数で記事の内容を伝えるため、「見出しには言葉の言い換えと省略が必要。整理部記者は、見出しにセンスが反映される」と話した。ワークショップでは、配布された記事からニュースを読み取り、内容に適した見出しを付けてみた。

幸地さんちのNIE(120)起きるのお助け介護ロボ

高齢化社会で介護ロボ

朝も起こしてほしいな

 介護を補助する「介護ロボット」が開発されました。幸地富代さん(44)、功哲君(12)親子は、関心を寄せています。

起きるのお助け介護ロボ

■2014年9月25日経済8面
 パナソニックは24日、高齢者がベッドから立ち上がる動作や、歩行を補助する「介護ロボット」を開発したと発表した。2016年度に病院や介護施設向けに発売。価格は100万円未満に抑える。安全性などを確かめて、在宅介護をする一般家庭への販売も検討する。

功哲君▶「介護ロボ」、100万円!!
富代さん▶高齢化社会になっているから、こういうロボットが出てきたんだね。一般家庭で買う時代が来るかも。
功哲君▶100万円って高いよね!!
富代さん▶車の価格というと高いかもしれないけど、介護の負担は相当な労働だから、介護される人もする人も助けられることになるよ。
功哲君▶介護以外にも、工場で働くロボットとか、部屋の掃除をしてくれるロボットとかあるよね。
富代さん▶災害時に人の入れない場所で役立つロボットも。幅広く活躍しているよね! ありがたい。
功哲君▶この間、お母さんが転んで立ち上がれないから、起きるのを手伝ったよね! 重かった~!
富代さん▶体が衰えてくる年齢とはいえ不覚! 深くおわびします…。
功哲君▶そうだ。朝、起こしてもらおうかな~、ロボットに。
富代さん▶本末転倒!!! 甘えるな!

[実践 わたしの活用術](20)宣言の条文 関連記事探す(中学3年・社会科・公民)

世界の人権 目を向ける 絵本・動画 関心高める

宣言の条文 関連記事探す

糸満中学校 内山直美先生

対象 中学3年生
教科 社会科(公民)
指導時間 1時間

【授業の様子】
 糸満市立糸満中学校の3年生は社会科(公民)の単元「人間の尊重と日本国憲法」の後半で、世界人権宣言の条文と関連がある新聞記事を探す授業を受けた。日本国憲法を学んだ後、世界人権宣言を手掛かりに国外の人権状況に目を向けるという趣旨だ。
 内山直美先生が宣言の条文として配ったのは、絵本になっている谷川俊太郎さんの文。「第6条 みんな人権を持っている」など、平易な言葉で書かれている。人権と関係する海外の記事を選び、ワークシートに貼り付けていく。設問は記事の要約と関連する条文を書き込む形式だ。
 内山先生はグループを回り、記事の内容を読み下したりして手助けした。過激派「イスラム国」が殺害映像を公開した記事を「安心して暮らす権利」「拷問の禁止」などの条文と関連づけたほか、「こんなことが起こるなんて法律はどうなっているんだろう」という意見もあった。
 投開票が近づいていたスコットランド独立の住民投票については、「政治に参加する権利」と捉えることができていた。

【授業の手順】
■準備
 新聞を1人1部、ワークシート、世界人権宣言成立過程を紹介する動画、条文を書いた紙。
(1)動画を視聴(導入)
 人権宣言ができるまでをまとめた動画を視聴。「かわいそう」「わくわくする」「悲しい」など15の例から感想を選ばせ、ペアで話し合う。
(2)記事を選ぶ
 4人グループになる。新聞の海外記事から人権に関係するものを選び、切り抜く。
(3)ワークシートを記入
 記事の要約、選んだ理由、感想と、関係する条文を書く。
■次の時間
 ワークシートを基に、グループ内で記事を紹介し合う。30ある条文の中から15条に絞り、大切だと考える上位10位を話し合い、発表する。

【ねらいとポイント】

糸満中学校 内山直美先生

■ねらい
 アンケートを取ると、憲法の学習が好きと答えたのは4割ですが、将来役に立つと答えた生徒は8割に上ります。用語が難しいなどが好きでない理由で、興味や関心を高めて苦手意識を取り除こうと、世界人権宣言の学習では新聞記事の活用を考えました。
■ポイント
 同じ日の新聞だと海外の記事が限られているので4日分を用意しました。宣言の条文は、理解しやすいように谷川俊太郎さんの本(金の星社)の文を使いました。

 

「実践わたしの活用術」は毎月最終水曜日の「月刊NIE」のページで連載します。

[現場のひと工夫~実践指定校紹介](1)大里南小学校

低学年も読める新聞台

 南城市立大里南小学校(宮城末義校長、在籍815人)の児童玄関を入ると、すぐに新聞の掲示が目に入る。いわば、学校の目抜き通りに新聞がある環境だ。
 そこは図書館の入り口でもある。司書の崎原みさ子さんが選んだ記事が、1週間交代で張り出されている。地元の話題、科学技術、動物など子どもたちの関心を引きそうな記事が並ぶ。
 同じ通りの、元はベンチだった場所に宮城校長が新聞閲覧台を作った。低学年の子が膝をついても読める低さだ。登下校や休み時間に通る子が記事を読んでいると、つられて別の子も足を止める。崎原さんは、図書館の窓ごしに子どもたちの様子をうかがって、反応を楽しんでいる。「まずは子どもの目に入る所に記事を張って親しませたい」と言う。
 本年度から日本新聞協会の実践校指定を受けた。宮城校長は「学校経営の目標の一つが学力向上、特に国語が課題としてある。本や新聞に親しむことから始め、目標の二つめの『ふるさと学習』と結び付けて発信したい」と抱負を話した。
 実践代表者の土屋勢子教諭は「文を読み取り、まとめる力を付けさせ、言葉を豊富に持っている子を育てていきたい」と話した。

低い位置に置かれた新聞閲覧台=南城市立大里南小学校

上阪さんちのNIE(119)蹴られた女生徒「歩くのが怖い」

全盲の女生徒が蹴られる

嫌な気持ちになる事件

 全盲の女子生徒が埼玉県内の駅で脚を蹴られるという事件に、同世代の上阪主税君(14)ときらりさん(13)は怒り、女子生徒に思いを寄せます。

蹴られた女生徒「歩くのが怖い」

■2014年9月11日社会29面
 埼玉県川越市のJR川越駅で8日、何者かに脚を蹴られてけがをした全盲の女子生徒が10日、学校で報道陣の取材に応じ「人とぶつかることはあるけれど、まさか蹴られるとは思わなかった。一人で歩くのが怖い」とおびえた様子で話した。川越署は傷害容疑などを視野に捜査を始めた。

 きらりさん▶ぐしゃぐしゃに丸めて、なかったことにしたい記事に出合うことがあるけど、この記事も読んだ後ずっと嫌な気持ちのまま。
主税君▶想像もしたくない陰険な事件だよね。盲導犬にフォークを刺した事件も、同一人物かも。
きらりさん▶犯人は学校で、障がいを持つお友達と接する機会が無かったんじゃない? 困ってるお友達に「大丈夫?」って声をかけずに大人になったんだよ!
主税君▶犯人が大人か分からないけど、目の見えない女の子を蹴るなんて弱虫なことは間違いない。
きらりさん▶かわいそうに「歩くのが怖い」って。手をつないで一緒に歩いてあげたい。
主税君▶女の子同士だからできる優しさだね。
きらりさん▶男の子もできることはたくさんあるよ。車いすを利用しているそうだから、階段で助けたり、障害物をのけたり。みんなで助け合うと、目が見えないことも障がいではなくて個性に変わるかもね。
主税君▶早く元気になるといいね。

幸地さんちのNIE(118)蚊が寄らぬパジャマ

蚊寄らぬパジャマ期待

ヒット商品になるはず

 蚊が寄りつきにくいパジャマの開発が進んでいます。蚊に悩まされているという幸地富代さん(44)、功哲君(12)親子は、期待しています。

蚊が寄らぬパジャマ

■2014年9月6日経済13面
 グンゼは5日、生地に特殊な加工をし、蚊が寄りつきにくいパジャマの開発に乗り出したことを明らかにした。薬品メーカーとの共同開発で、蚊が嫌うにおいの成分が入ったマイクロカプセルを生地の表面に付着させる。商品化の時期は未定だが、蚊が媒介するウイルスによるデング熱の感染に懸念が高まっており、関心を呼びそうだ。

功哲君▶かゆい、かゆい! 外にいるとすぐ蚊が刺してくる~。
富代さん▶家でもすぐ刺されて…。寝てる間も蚊帳の中にもいて、本当に寝不足、夏は。早くできたらいいな、蚊が寄ってこないパジャマ。
功哲君▶デング熱が広がっているから、ヒット商品になるはず!
富代さん▶生地にどんな加工するんだろう?
功哲君▶蚊よけスプレーみたいな薬を使う?
富代さん▶うーん、できたら自然素材を使ってほしいな。蚊よけで有名なゼラニウムとかを使ったら、子どもにも肌にも安心だよね~。
功哲君▶蚊取り線香の近くにいたら体ににおいがついて、蚊がこないんじゃない?
富代さん▶そうだね。蚊が広める感染症は、マラリアとか日本脳炎とか怖いものもあるから、刺されない方がいいよね。
功哲君▶お母さん、1日中蚊を寄せつけない服を着たいでしょ?
富代さん▶すぐ刺される私はそんな服ができたら夢のよう!