[出前記者]親子で切り抜き新聞 志真志小30人が参加

 志真志小学校PTA主催の親子切り抜き新聞づくりが12日、体育館で開かれた。親子30人余りが記事選びやレイアウトを通してコミュニケーションを深めた。

記事を並べて切り抜き新聞をつくる参加者=宜野湾市立志真志小学校

 沖縄タイムス整理部の具志堅学記者が見出しで記事の大意が分かることなどを説明。「びっくり」「かっこいい」などテーマに合う記事を集めて、2時間かけて親子で1枚の切り抜き新聞を完成させた。作品を並べて、ほかの家族の新聞にコメントをつける鑑賞会もした。
 宮里歩美さん(30)蓮華さん(2年)親子は「集めると自分もうれしくなるから」と「うれしい」をテーマにした。マンゴー農家の笑顔が印象的な記事広告を選んだ蓮華さんは「笑っている写真なのでマンゴーがおいしそうだった」と感想を書き込んだ。
 歩美さんは事業所内保育園の窓口が那覇市内にできた記事を選んだ。「共働きで家にある新聞をじっくり会話しながら読むことはなかった。娘と触れ合ういい機会になった」と笑顔で話した。

11月1日にフォーラム 興南中が公開授業 県NIE推進協総会

 県NIE推進協議会(山内彰会長)は11日、那覇市の沖縄タイムス社で総会を開いた。11月1日に興南中学校の公開授業を中心とするNIE実践フォーラムを開くことなどを決めた。
 加盟新聞社、NIEアドバイザーら12人が出席。NIEの実践を広く知らせるため映像資料を作ってはどうかといった意見があった。
 山内会長は「教育行政とのパイプが強くなり、研修でも取り入れられるようになってきた」と2013年度の活動を振り返り「さらに深まりを持たせるため、新聞社の皆さんには実践に取り組む教師を紙面で応援してほしい」と要望した。

 

上阪さんちのNIE(111)日本の教員、長い勤務時間

PTAや部活 先生大変

日本は勤務時間長すぎ

 日本の教員は国際的に見て勤務時間が長いことが分かりました。上阪雅英さん(46)、きらりさん(13)は、対策を立てる必要があると訴えます。

日本の教員、長い勤務時間

■2014年6月26日社会27面
 経済協力開発機構(OECD)は25日、中学校を対象に教員の勤務環境や指導状況を調査した国際教員指導環境調査の結果を公表した。1週間の仕事時間は日本が53・9時間で、参加した34カ国・地域で最も長かった。授業時間は参加国平均と同程度だったが、部活動の指導や事務作業に費やした時間が大きく上回った。

 

 

雅英さん▶PTAの話し合いできらりの担任と一緒だったよ。
きらりさん▶PTAや部活の話し合いはいつも夜だから、先生も大変だね。土曜日の朝、部活に行った時も先生が職員室にいたな。
雅英さん▶日本の先生は勤務時間が長すぎると記事になっているけど、ブラック企業並みの過酷さだ。
きらりさん▶ブラック企業ってなに?
雅英さん▶一言でいうと、社員を大切にしない会社のこと。安い給料で長時間働かせ、不満や愚痴を言ったら会社を辞めさせる。
きらりさん▶学校がブラック企業だったら、生徒も将来が不安になるよ。こんな大人になりたくないって。学校は子どもの夢をはぐくむ所なのに。
雅英さん▶国は学校教育を良くしたいなら、先生の声に耳を傾けないとね。そして、地域や保護者はサポート環境をつくっていこう。
きらりさん▶協力してね。
雅英さん▶沖縄の学校は学校と保護者の距離が近いから、大丈夫!

[出前記者]取材のコツ 記者指南 首里中生 新聞制作で授業

 那覇市立首里中学校(喜瀬乗英校長)で2日、本紙記者を講師に招いた出前授業があった。地域の人を取材して新聞を作るのを前に、1年生260人余りが記者の模擬インタビューを聞いたり、互いに質問し合ったりして学んだ。

喜瀬乗英校長(右)への模擬インタビューを見て学ぶ中学生=2日、那覇市・首里中

 体育館に集まった生徒は、沖縄タイムス政経部の篠原知恵記者(26)が喜瀬校長に教師になったきっかけなどを質問するのを聞いた。篠原記者は事前に学校のホームページで校長のあいさつ文を読み質問を考えたが「準備した質問に縛られずに話すことを楽しんでほしい」と助言した。
 インタビュー写真を撮影した写真部の田嶋正雄記者(42)は「座った相手を立ったまま撮ると見下した写真になる。相手の目線から撮るのが大事」と解説した。
 講話の後は、ペアになって「中学生になって楽しいこと」などをテーマにインタビューし合った。大城一輝君(12)は「話を広げていくのが難しかった。地域の人が仕事に感じているやりがいが伝わる新聞を作りたい」と話した。生徒らは夏休み明けに地域の人に取材し、新聞作りに取り組む。

記事集め夏休みの宿題に 大里中生、こつ学ぶ

 夏休みの宿題で新聞記事を集めるため、新聞の読み方を学ぶ授業が2日、南城市立大里中学校であった。全ページの見出しを10分間で読み、気になった記事について1分間で説明した。

新聞を広げ、気になった記事を紹介し合う生徒たち=南城市立大里中学校

 社会科の兼松力教諭が2年生に毎年課している宿題は、沖縄に関する記事を1人30枚以上集めること。休み明けに3人ほどのグループをつくり、記事を持ち寄ってテーマを定め、切り抜き新聞を作成する。
 この日の授業は、見出しを読むことで大意をつかむのが狙い。生徒は選んだ記事についてグループ内で1分間、話し続けるという課題に取り組み、達成すると拍手が起こった。
 兼松教諭は「ほかの人が意外な記事を選んでなかった? 新聞は自分の世界を広げる道具になる」と、生徒に語り掛けていた。

沖縄県内のNIE実践校7校に 浜川小など4校新規

 日本新聞協会は4日、教育現場で新聞を活用する本年度のNIE実践指定校568校を発表した。県内の新聞協会指定実践校は浜川(北谷町)、大里南(南城市)、伊野田(石垣市)、城北(那覇市)の4小学校が新規に、昨年度からの継続校と合わせて計7校となった。実践指定校になると、授業などで活用するための新聞の購読料を一定期間、新聞協会と発行新聞社が負担する。
 新聞協会とは別に、沖縄を含む17道府県のNIE推進協議会が独自の指定校制度を設けている。沖縄の推進協議会指定校は10校。新規の新聞協会指定実践校以外の学校は次の通り。
 【新聞協会指定継続校】小禄南小(奨励枠)▽真喜屋小▽興南中学校・高校【沖縄県NIE推進協議会指定実践校】宮良小▽伊平屋小▽コザ小▽比屋根小▽松田小▽沖縄アミークスインターナショナル▽城北中若夏分校▽大里中▽平良中▽泊高校

[出前記者]授業に活用探る 高校教師らが研修会 教科に結びつけるアイデアも

 高校の社会科教員でつくる県高校地理歴史科公民科教育研究会は6月25日、西原町の県立埋蔵文化財センターで開いた研修会に沖縄タイムス記者を招き、新聞の仕組みを学び、授業への活用方法を探った。

新聞から授業に使える記事を探す高校の教員=6月25日、西原町・県立埋蔵文化財センター

 16人が参加。沖縄タイムス社整理部の具志堅学記者が見出しの役割などを説明。昨年度、沖縄工業高校で新聞活用を実践した大城航泊高校教諭が「新聞はグループ活動で使いやすい。根気強く続けることが大事」と報告した。
 後半は当日まで4日間の新聞から授業で使えそうな記事をグループで探し、教科に結びつける演習をした。ドラえもんが米国で放映されるに当たって設定が変わるとの記事は「異文化理解で使える」とのアイデアが挙がった。
 沖縄戦犠牲者の戦没地を地図化した本紙6月23日付1面の記事は、地理の教師が「地形から戦争を見る、新しい戦争の伝え方ができる」と評価した。