友達の意見聞いてみよう 社会への関心高まる
問題を解き感想文を交換
小禄南小学校 城間麻愉巳先生
対象 小学3年生~
教科 朝の学習
指導時間 15分
【授業の様子】
「南極にすむコウテイペンギンが旅に…」。3年4組に元気な声が響く。月曜日の朝の学習が子ども新聞ワラビーから始まった。
ペンギンの生態を紹介する「ニュースアラカルト」の記事を使ったワークシートの問題を解き、感想を書き込む。「朝8時に泳ぎ始めたとしたら昼の1時までずっと泳ぎっぱなしなんだね」「すごい」。城間麻愉巳先生が問いかけながらヒントを与えていく。子どもはそれに応えながら、答えを導き出していく。
感想を書くだけの取り組みから始まった朝の学習。しだいに子どもたちは、見出しを付けたり、内容を読み取ったりするなどの問題をこなすようになった。ウミガメの話題を取り上げた後、図書館から関連する本を借りてきた子も。城間教諭は社会への関心の高まりを実感しているという。
週1回、15分だけのNIEタイムが生徒たちの世界を広げるきっかけをつくっている。
【授業の手順】
(1)みんなで記事を読む
ワークシートの記事を全員で音読する。それぞれ面白いと思ったところに、蛍光ペンで印を付ける。
(2)問題を解く
ワークシートの問題を解く。教師は子どもに、話しかけてヒントを与える。
(3)感想を書く
記事についての感想を書く。書き終えたらグループ内でワークシートを交換して、それぞれの感想を読む。数人に発表させる。
【ねらいとポイント】
■ねらい
新聞に慣れ親しんでもらい、自分なりの感想や意見を書けるようになることが目標です。子ども新聞は、親しみやすい表現を使っていて、漢字にルビが付けられていて教材として使いやすいです。
続けていくうちに疑問に思った点や自分の意見を書く子が増え、上達が見られます。互いの感想を読むことでいろいろな意見があることを知ってもらいたいと思います。
■ポイント
時間が15分と短いため、短文の記事を使います。動物や自然現象など興味を持ちそうな記事を選んでいます。全員で音読することで読むのが苦手な子の理解を助けることができます。
クラスメートが持った感想について否定的な意見を言わないという約束事をつくりました。みんなが意見を述べやすい雰囲気をつくることを心掛けています。
「実践わたしの活用術」は毎月最終水曜日の「月刊NIE」のページで連載します。
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