2015年第5回沖縄県新聞スクラップ コンテスト

 沖縄タイムス社は、次世代を担う子どもたちが新聞に触れることを通して、読解力や考える力、書く力を高めるとともに、親子のコミュニケーションを 深め、社会とのつながりを育むことを目的に「第5回沖縄県新聞スクラップコンテスト」 を開催します。夏休みの宿題に、授業成果の発表に、家庭や学校からの幅広い応募を呼び掛けます。

部門 (1)「ノート部門」=ノート、スクラップブックなどで全体を振り返った感想文を添える(2)「切りぬき新聞部門」=新聞見開き大(約 82センチ×60センチ以内)の用紙に複数の記事を貼り、感想を書き添える(3)「新聞感想文部門」=A4かB4サイズの用紙に1~2枚の記事を 貼り、感想文を書き添える。
※部門ごとに小学校低学年(1~3年生)、小学校高学年(4~6年生)、中学生、高校生に分けて表彰

応募方法 作品の裏に指定の応募用紙を貼り、学校単位、もしくは個人で応募する。応募用紙は学校に送付、本紙NIEサイトにも掲載(沖縄タイム ス、NIEで検索)。

作品受け付け 2015年9月1日(火)~10月16日(金) 郵送もしくは沖縄タイムス本社への持ち込み(受付期間内の平日午前10時~午後 5時)。宛先は〒900-8678那覇市久茂地2の2の2 沖縄タイムス社読者局「新聞スク ラップコンテスト作品応募係」

審査発表・表彰 2015年12月(予定)

問い合わせ 沖縄タイムス社NIE事業推進室 電話098(860)3618(平日午前10時~午後5時)

  メール:times-nie@okinawatimes.co.jp

 ※下記urlをクリックすると、要項用紙をダウンロードします。

第5回沖縄県新聞スクラップコンテスト実施要項 

学校応募とりまとめ票

応募用紙

 

スクラップコンテスト 学校での活用例

 第4回沖縄県新聞スクラップコンテストを学習計画に位置付けて活用している学校もある。部門と校種別に取り組みを紹介する。

週末の宿題 保護者も参加
ノート・比屋根小学校

 沖縄市立比屋根小学校は6年生が週末の宿題としてスクラップノートに取り組んでいる。自分で選んだ記事の5W1Hに線を引き、要約とともに感想を書く。保護者がコメントを書くのも特徴だ。

比屋根小のノート。5W1Hに線を引き、大事なところにマーカー。保護者も毎回コメントしている

 NIEアドバイザーでもある佐久間洋教諭を中心に学年全体で6月から実施。佐久間教諭は「文章を書く量が増えたこと、いろいろな視点を持てるようになったのが成果」と手応えを感じている。
 児童は保護者の感想を読んだり、ほかの子のノートを読む機会を設けることで同じ記事でも考えることが違ったり、同じだったりすることを体感している。

 

作品のメッセージ 明確に
切り抜き新聞・興南中学校

 興南中学校は2年前のコンテストから学年単位で応募。今年は全生徒が作品を作った。

興南中の作品例。模造紙中央に訴えたいメッセージを書き、テーマに沿った多様な記事と感想が書かれている

 社会科の授業の一環。夏休み前から個人でテーマを決めて記事を集め、2学期に分類する。その際、すべての記事に感想を書くので内容を読み込むことになる。事実を書いているのか、意見なのか。記事の性格を理解して自分の作品に効果的な使い方を考える。
 重視するのは作品を見る人に伝えるメッセージを明確にすることだ。門林良和教諭は「社会の問題を自分の問題に置き換えられる意義が大きい。社会に対するアンテナの感度が高くなる」と授業への波及効果を期待した。

自分の将来 結びつけ読む
感想文・具志川高校

 具志川高校は今年から記事の感想を書く実践を始めた。社会科各分野の「応用」は進路対策と位置付けられるが、推薦入試、センター試験、専門学校などと進路が多様で一律の授業は難しい。週2時間あるうちの1時間は新聞スクラップに取り組み、時事問題を学ぶ機会とした。

具志川高校の作品例。ワークシートに意見がたくさん書き込まれている

 初めは記事の読解が浅く、自分の考えが持てない生徒も見られたが、続けるうちに書く内容が深まってきた。進路指導部の譜久山ゆかり教諭は「例えば知事選の記事でも自分の将来と結びつけて、こうあってほしいと書いていた。自分で記事を選ぶことも感性をくすぐるようだ」と話した。

ニュースが身近に 沖縄市海邦町で新聞教室

 新聞のスクラップ教室が16日、沖縄市の海邦町コミュニティーホームマンタで開かれ、地域の小学生など30人が新聞を自由に切り抜きながら記事の特徴を学んだ。沖縄タイムス海邦町販売店(稲嶺美佐子店主)が主催した。

好きな記事を切り抜く子どもたち=16日、沖縄市海邦町コミュニティーホームマンタ

 美東小5年の上地康太君(11)は、米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設着工を報じた15日付の本紙特集面をスクラップ。上地君は13日、ドライブ中にキャンプ・シュワブのゲート前に大勢の人が集まっている様子を見ており「何があったのか分からなかったけど、記事を見て工事を止めようとたくさんの人が頑張っているんだなと思った」と発表した。
 同小2年の中山華さん(7)は宜野湾市の新城児童センターで開催されたお化け屋敷の記事を切り抜いた。お化けにびっくりして子どもたちが逃げ出す様子の写真に「もっと怖いお化け屋敷を公民館でつくれたらいいな。新聞にも載りたいな」と笑顔で話した。

親子70人が参加 スクラップ教室 タイムス豊見城店会

 沖縄タイムス豊見城販売店会が主催する新聞スクラップ教室が2日、豊見城中央公民館で開かれた。小学生を中心に親子70人が参加。気に入った記事を読み込んで貼り付ける作業をした。

好きな記事を選んでコメントを書き入れる参加者=2日、豊見城市中央公民館

 とよみ小学校1年の金城美優さんは、子ども新聞「ワラビー」に掲載された夏休み特集のプール遊びを取り上げ「流れるプールが楽しそう。ウオータースライダーがあると知ったので行ってみたい。スクラップは簡単で楽しかった」と笑顔で話していた。

新聞読むこつ 親子12人学ぶ 浦添で教室

 第4回親子でスクラップ教室(主催・沖縄タイムス浦添店会)が2日、浦添市てだこホール多目的室であり、上港川販売店の照屋恵一さん(47)が記事の見出しや第1段落(リード)から「5W1H(いつどこで誰が何をどうした)」を読み取るこつを親子12人に教えた。

スクラップを見せ合う宮城野々花さん(手前左)や雪松可梨さん(同右)ら=2日、浦添市てだこホール多目的室

 照屋さんは「写真で『これ何だろう?』と思わせる記事もあるね」と話し、中年女性が笑いながら子どもに水をかけるタイの祭りの写真を紹介。「新聞をヒントに、いろいろな知識を持つ魅力ある人になって」と呼びかけた。
 教室では記事を自由に切り抜いて5W1Hを整理した。市城間の飯森はるかさん(11)は台風12号の被害を伝える記事を選び「那覇で駐車場崩落」の見出しを「駐車場も壊す! 台風12号」と書き換えて別紙に貼り付けた。

新聞教室に60人 記事選んで感想 タイムス北部連合会

 沖縄タイムス販売店会北部連合会が主催した新聞スクラップ教室が7月20日、市21世紀の森体育館で開かれた。60人が参加し、興味のある記事を切り抜きした。

新聞を切り抜きする参加者=名護市21世紀の森体育館

 台風8号の記事やスポーツ記事、珍しい生き物の記事を選びスクラップシートに貼り付け、感想などを記入した。また、参加者全員に生まれた日の本紙のラミネートがプレゼントされた。
 仲村幹男北部連合会会長は「スクラップは家でもできるので、たくさんの記事を読んで夏休みの自由研究に活用してほしい」と話した。教室終了後はワラビーが来場、大喜びした子どもらと写真撮影した。(仲間里枝通信員)