記事の書き方 教員12人学ぶ おきなわNIEセミナー

 教員向け研修会おきなわNIEセミナー(主催・県NIE推進協議会)が4日、沖縄市の県立総合教育センターで開かれた。12人の教員が、沖縄タイムス整理部の具志堅学記者と琉球新報NIE推進室の座波幸代記者からワークショップを通して取材や記事の書き方、見出しの付け方などを学んだ。

参加者がお互いにインタビューし合い記事を書いた=4日、沖縄市・県立総合教育センター

 記事の書き方を指導した座波記者は「記事はこつさえつかめば書けるが、書くための材料が無いと書けない」と、取材の重要性を指摘。取材の際に、「5W1H(いつどこで誰が何をどうした)」をしっかり押さえることが必要だと説明した。参加者はお互いにインタビューし合い、週末の出来事を記事にした。
 具志堅記者は、常に動くニュースに合わせ、降版まで紙面の記事や見出しが変わることを説明。限られた文字数で記事の内容を伝えるため、「見出しには言葉の言い換えと省略が必要。整理部記者は、見出しにセンスが反映される」と話した。ワークショップでは、配布された記事からニュースを読み取り、内容に適した見出しを付けてみた。

政府原案と記事読み比べ 集団的自衛権テーマ おきなわNIEセミナー

 教員向け研修会おきなわNIEセミナー(主催・県NIE推進協議会)が18日、沖縄市の県立総合教育センターで開かれた。30人余りの教員が「初心者向け」と「社会科授業づくり」の2講座に分かれて新聞活用を学んだ。

集団的自衛権行使の閣議決定案原文を読みながら意見交換する教員=18日、県立総合教育センター

 社会科の講座は集団的自衛権行使の閣議決定案が題材。NIEアドバイザーの兼松力大里中教諭が新聞に載った案の原文を読んで疑問や不明な点、意見を書き出した後、記事が指摘する論点と付き合わせる手法を紹介し、教員が体験した。
 兼松教諭は「原文を先に読んで考えた後で、さまざまな意見に触れると納得や疑問が(生徒の中に)出てくる。読む順番が逆だと特定の意見に流されてしまう」と時事問題を授業で扱う留意点を述べた。
 初心者向け講座では、ともにNIEアドバイザーの甲斐崇県立総合教育センター研究主事、佐久間洋比屋根小教諭が写真や4こま漫画を使った実践例を説明した。次回のセミナーは10月4日、新聞社によるワークショップなどを行う。

2014年8月18日におきなわNIEセミナー

第7回おきなわNIEセミナーのお知らせ

日 時:2014年8月18日(月) 午後1時半~4時(受付開始は午後1時)
場 所:県立総合教育センター(沖縄市与儀3-11-1)教科研修班棟 2階
講座1:「初めてでも楽しく簡単NIE」
講 師:甲斐崇氏(県立総合教育センター研究主事)
    佐久間洋氏(沖縄市立比屋根小教諭)
内 容:写真や漫画といった子どもの関心の高い新聞の素材を活用して子どもの表現力を引き出したり、ゲーム感覚で新聞に慣れ親んだりできる実践例をワークショップ形式で紹介します。
 
講座2:「生徒に『考えさせる』社会科授業づくり~集団的自衛権を事例に」
講 師:兼松力氏(南城市立大里中教諭)
内 容:集団的自衛権行使容認など、めまぐるしく変化する社会の事象について、生徒に「考えさせる」授業づくりの流れを紹介します。資料を読み解いて課題を整理する力や、新聞記事の読み比べなどで情報リテラシーを養います。

定 員:各講座20~30人程度

申し込み・問い合わせはこちらから(別窓が開きます)。参加希望の講座番号をお書き添えください。

読み比べ 思考力養う 徳島 NIE全国大会開幕

 新聞を活用した教育を考える第19回NIE全国大会(主催・日本新聞協会)が31日、徳島市で開幕した。小中高校の教諭や新聞関係者ら約960人が全国から集い、NIEの実践例や影響力、家庭への浸透などを話し合った。

NIE全国大会が開幕し、記念講演に拍手を送る参加者=31日、徳島市・あわぎんホール

 オックスフォード大学教授の苅谷剛彦さんの記念講演では民主主義と教育、メディアの関係を説明。読む教育を重視し「情報があふれる中で立ち止まって読み返し、読み比べることで思考が養われ、表現につながる」と指摘した。
 「子どもに意欲を持たせるNIEの在り方」を考えた討論会には、研究者や生徒、保護者、新聞記者が登壇。佐古小学校教諭の藤田賀史さんは「新聞は難しいのイメージを壊すのが優先。NIEは子どもの知的好奇心を育てて視野を広げ、意見を持つきっかけになる」と話した。
 大会には、県内から4人の教諭らが参加。
 県NIE推進協議会の山内彰会長は「職種や年齢が異なっても、共通の理解を得ることでNIEがさらに進む可能性を実感した」と話した。

 

11月1日にフォーラム 興南中が公開授業 県NIE推進協総会

 県NIE推進協議会(山内彰会長)は11日、那覇市の沖縄タイムス社で総会を開いた。11月1日に興南中学校の公開授業を中心とするNIE実践フォーラムを開くことなどを決めた。
 加盟新聞社、NIEアドバイザーら12人が出席。NIEの実践を広く知らせるため映像資料を作ってはどうかといった意見があった。
 山内会長は「教育行政とのパイプが強くなり、研修でも取り入れられるようになってきた」と2013年度の活動を振り返り「さらに深まりを持たせるため、新聞社の皆さんには実践に取り組む教師を紙面で応援してほしい」と要望した。

 

沖縄県内のNIE実践校7校に 浜川小など4校新規

 日本新聞協会は4日、教育現場で新聞を活用する本年度のNIE実践指定校568校を発表した。県内の新聞協会指定実践校は浜川(北谷町)、大里南(南城市)、伊野田(石垣市)、城北(那覇市)の4小学校が新規に、昨年度からの継続校と合わせて計7校となった。実践指定校になると、授業などで活用するための新聞の購読料を一定期間、新聞協会と発行新聞社が負担する。
 新聞協会とは別に、沖縄を含む17道府県のNIE推進協議会が独自の指定校制度を設けている。沖縄の推進協議会指定校は10校。新規の新聞協会指定実践校以外の学校は次の通り。
 【新聞協会指定継続校】小禄南小(奨励枠)▽真喜屋小▽興南中学校・高校【沖縄県NIE推進協議会指定実践校】宮良小▽伊平屋小▽コザ小▽比屋根小▽松田小▽沖縄アミークスインターナショナル▽城北中若夏分校▽大里中▽平良中▽泊高校

教員ら、記事選び意見交換 佐久間教諭が実践紹介

 教師向け講座「おきなわNIEセミナー」(主催・県NIE推進協議会)が28日、那覇市久茂地の沖縄タイムス社であり、教員ら16人が受講した。印象に残った記事について、3~4人のグループで意見を出し合うワークショップを体験。参加者は、視点の違いを実感しながら、ニュースへの理解を深めていた。

選んだ記事を基に意見を出し合う参加者=28日、那覇市久茂地・沖縄タイムス社

 記事を選んだ理由と感想を表現することに加え、ほかの人がその記事を読んでどう思ったかも聞き取り、さらに考えをまとめた。多角的に考える力や、話す・聞く力などを養おうという狙いだ。
 NIEアドバイザーの佐久間洋比屋根小教諭は、6年生での実践を紹介。1回の授業だけでなく、取り組みを継続することが大切、と呼び掛けた。
 「子どもたちはスポーツの記事を選びがちなので、(さまざまな意見が出るよう)こちらである程度テーマを設ける必要がある」と感じていたという赤道小学校の嘉陽哲子教諭は「友人同士だけでなく、家族で話し合うことも有効。早速実践したい」と話した。