島袋さんちのNIE(13)読み聞かせ/鳥衝突 機首に1メートルの穴

鳥が衝突1メートルの穴すごい

無事着陸してよかったね

 鳥が飛行機にぶつかったニュースに目を止めた島袋久仁人さん(48)。敦也君(13)と空の安全について語りました。

鳥衝突 機首に1メートルの穴

■2012年1月19日付第1社会面

  18日午後5時11分ごろ、第11管区海上保安(ほあん)本部那覇航空基地所属の航空機が東シナ海海上を警戒中、高度約300メートルの地点で鳥が機首部分に衝突し、機体が損傷した。飛行に影響はなく、約1時間後に目的地の石垣空港に着陸した。

久仁人さん▶敦也、バードストライクって知ってる?
敦也君▶鳥が飛行機にぶつかることでしょ。
久仁人さん▶そうそう。飛行機に鳥がぶつかって、縦横1メートルの穴が開いたそうだ。
敦也君▶よく窓ガラスにあたらなかったよね。もしそうだったら、飛行機はどうなったんだろう? 無事に着陸できたんだろうか。
久仁人さん▶今回は無事だったんだけど。ぶつかった鳥の名はアホウドリで…。
敦也君▶えぇ? アホウドリ!? でも、鳥の方がかわいそう。だって、飛行機の方が断然速いでしょ。鳥に飛行機がぶつかってきたというのが本当じゃない。パイロットは鳥をさけて飛行できなかったのかな。
久仁人さん▶うーん。どうだろうね…。

幸地さんちのNIE(12)スクラップ/極まる不信(5)

 爆音 先生の声聞こえない

危険の解消 みんなの宿題

 米軍普天間飛行場からの騒音に悩まされる幸地富代さん(41)と息子の功哲君(9)。住んでいる地域の将来について語り合いました。

極まる不信(5)

■2012年1月4日付第2社会面

  「激しい騒音のたびに、子どもたちが手で耳をふさぐ姿を知っていますか」
 普天間飛行場の滑走路延長線上にある宜野湾市の野嵩一区公民館。川満広美さん(42)は、対面した斎藤勁官房副長官に問い掛けた。

富代さん▶年明け早々「普天間」の記事がたくさん出ているね。話してる今もヘリの音だ。外でブルブルしてる。
功哲君▶冬休みにも公園で遊んでたら、すごくうるさいジェット機が飛んできたよ。耳をふさいで遊んでた。
富代さん▶学校ではどう?
功哲君▶運動場にいたら、みんなで「うるさーい」って叫んでる。教室でも先生の話が聞こえなかったり、集中できないこともあるよ。
富代さん▶沖国大に米軍ヘリが墜落した事件は、覚えてる?
功哲君▶あの黒焦げになった木がある所? 落ちた日に一緒に見にいったこと、お父さんが教えてくれた。ここは、ずっとうるさいのかなぁ…。
富代さん▶古里がいつまでも危険と隣り合わせのままでいいのかな? 東日本大震災であらためて考えさせられたね。この問題を解決することは私たち全員の宿題なんだよ。
功哲君▶宿題といわれたら逆らえない~!

[NIE・実践しんぶん活用](7)北中城小学校・甲斐崇先生 記事を友達に紹介しよう スクラップを作る 「自分の意見」育てる

 

 

 

 

 

 

 

対象 小学校2年~ 教科

 国語・総合学習・生活科

 指導時間 1~2時間

【ねらい】

 新聞スクラップを通じて、ニュースに対して自分の考えを持つ力を養います。簡単に新聞の仕組みを説明します。低学年は新聞に慣れ親しむことも目的ですので2時間費やします。最後までページをめくることで「いろいろな情報が載っている」ことを学びます。

【ポイント】

 配る新聞は、古いものでもかまいません。足りなければ家庭から持ってきてもらいましょう。気になる記事や写真を選んでもらいます。広告などはなるべく選ばせないようにします。 低学年では内容を正確に把握するのは難しいかもしれません。見出しや写真を手がかりにして、大まかに理解できれば十分です。感想(思ったこと)から、意見(私はこうしたい)まで考えを深めさせたいと思います。これらは先生が書き方のお手本を示してください。児童が台紙に書き込む前に、付箋(ふせん)紙に下書きをさせてもいいですね。

【実践を終えて】

 児童は懸命に新聞をめくっていました。「難しいけど、いろいろ教えてもらって楽しかった」という声がありました。

授業の手順

(1時間目)

 (1)目当てを確認する 全員に新聞を1部ずつ配る。「お友達に選んだ記事を紹介しよう」と全体で確認する。

(2)新聞の仕組みを説明 「題字」「1面」「日付」「見出し」「写真」「本文」などは児童に問いかけながら説明する。

(3)新聞をめくる 5~10分程度で全ページの見出しや写真をチェックさせる。

(4)記事を選び切り抜く 気になった記事を選ばせて、切り抜いて台紙に貼ってもらう。

(2時間目)

 (1)記事を読む 目当てを確認して、台紙に貼った記事を読んでもらう。

 (2)選んだ理由を書く 書き方を例示し、選んだ理由を考え台紙に記入させる。

(3)友達に紹介する 机を向かい合わせて記事を紹介しながら選んだ理由を伝えさせる。できれば意見交換させる。数人の子に発表させるとなおいい。 ワークシートは下記からダウンロードできます。 スクラップ低学年用 スクラップ高学年用

島袋さんちのNIE(11)読み聞かせ/今年の漢字は絆

災害復「興」もっと元気に

「再」スタートの年になれ

 昨年の「今年の漢字」について振り返った島袋久仁人さん親子。
敦也君(13)は「再」の言葉に2012年への希望を込めました。

今年の漢字は絆

■2011年12月23日付 2011年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「絆」に決まり、日本漢字能力検定協会が12日、京都市の清水寺で発表した。応募総数は過去最多の49万6997票で、トップの「絆」は6万1453票。森清範貫主が「清水の舞台」で、縦1.5メートル、横1.3メートルの越前和紙に特大の筆で揮毫した。

久仁人さん▶敦也、2011年の「今年の漢字」は何が選ばれたか覚えてる?
敦也君▶知っているよ。「絆」でしょ。
久仁人さん▶そう。「絆」が選ばれた理由を知ってるかな?
敦也君▶東日本大地震への支援やなでしこジャパンの活躍で仲間の絆が話題になったんでしょ。
久仁人さん▶今年はロンドンオリンピックもあるけど、今年の漢字は何が選ばれたらいいと思う?
敦也君▶「再」。再スタートを切るという意味で。そんな年になるといいなぁ。
久仁人さん▶それはいいなぁ。昨年のような災害はもう起こらないでもらいたい。お父さんは「興」の字。復興が上手くいってほしいし、もっと元気になってほしいよ。
敦也君▶じゃ、やっぱり元気が一番いいんじゃない。

幸地さんちのNIE(10)スクラップ/科学の不思議にワクワク

沖縄は金属がさびやすい

赤瓦の色に使われてるよ

 志真志小3年の幸地功哲君(9)と、母親の富代さん(41)はスクラップブックにそれぞれの意見を書き込んでいます。まるで交換日記のようですね。

科学の不思議にワクワク

■2011年12月19日付市町村面  【うるま】子どもたちに科学の不思議さやおもしろさに触れてもらおうと「こども塾~工業と技術をカガクしよう~」(事務局・沖縄こども未来ゾーン運営財団が10、11の両日、市州崎の県工業技術センターで開かれた。実験ショーや工作教室、科学セミナーなどが実施され、子どもたちは科学のおもしろさを満喫した。

功哲君▶こないだ行った科学セミナーの記事、友達が写真に写ってるよ。
富代さん▶本当? あ~その日、その子と会ったね。どんな内容だったっけ?
功哲君▶「さびるのひみつ」だよ。実際に金属がさびるか実験した。
富代さん▶三つの条件で金属がさびやすくなるっていってたね。
功哲君▶空気と…あと塩と水!
富代さん▶金属の板に塩水を吹き付けたら、いつの間にか色が変わってたね。
功哲君▶(沖縄は)海が近いから、海水がかかりやすくて、さびやすいんだよね。
富代さん▶首里城の赤瓦はベンガラ色っていわれているけど、その赤褐色もさびを利用して付けられているんだってね。面白かったね~。
功哲君▶FC琉球のチームカラーもそのベンガラ色だったんだね。びっくり!

[NIE・実践しんぶん活用](6)越来小学校・兼本聖子先生 八重尾サチ子先生 この写真、どう伝える? 様子を表す表現学ぶ 言葉探し みんなで文に

対象 小学校2年
教科 国語
指導時間 1時間

【ねらい】

 児童にとって親しみやすい写真を使います。擬態語・擬声語・比喩表現といった「様子を表す言葉」を理解させます。日記や作文、詩など文章を作る力を身につけてほしいと思います。児童同士で話し合うことでコミュニケーションに必要な表現力も育てます。

【ポイント】

 これまでの授業で写真や、音を消した動画(雨・火事)などを使い、様子を表す言葉について学んできました。
 今回は、クリスマスが迫りクリスマスツリーなどの電飾が話題になっており、興味を引くかと思い、新聞に掲載されていた中国上海の夜景の写真を大きく扱った記事を選びました。
 短文を作る前に付せん紙に書き込んでもらうのは、写真の中の言葉で表す対象となる部分に、貼れるからです。
 短文の内容をグループで確認する際、3人一組として一人に司会役を担わせます。二人だと意見の強い人に引きずられ、4、5人だと話し合いに加わらない児童が出てくるためです。
 完成した短文を短冊に書き込んだあとは「主語」に赤、「述語」に青、「様子を表す言葉」に黄色で傍線を引き、言葉の役割について色で印象付けることを狙いました。

【実践を終えて】

 大部分が授業を楽しみました。文を書くことを苦手にしていた児童が、短文を書くことができました。家庭での復習に取り組んでくれた児童が半数に上ったことが、うれしかったです。

授業の手順

(1)めあてを確認する

 擬音語・擬態語・比喩表現を例示したあと「様子を表す言葉を見つけて文を作ろう」というめあてを確認する。

(2)ワークシートを配る

 題材に選んだ写真が掲載されている紙面を紹介する。写真を貼ったワークシートを配る。

(3)言葉を考えさせる

 写真から思い浮かべた様子を表す言葉を付せん紙に書き込ませる。

(4)文章をつくる

 集めた言葉を使って短文をつくる。主語・様子を表す言葉・述語が入っているか確認させる。グループ内でも確認させる。

(5)短冊に書いて黒板へ

 短文を短冊に書いて黒板に掲示し発表会を行う。挙手させ他の児童の短文でいいと思ったところと、その理由を述べさせる。