スクラップコンテスト応募ありがとうございました

 本日10月31日、第2回沖縄県新聞スクラップコンテストの応募を締め切りました。雨の中、渋滞の中、作品をお持ちいただいた親御さん、学校の先生方、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
 出足が鈍く、一抹の不安もありましたが、締め切り直前にどっと作品が持ち込まれてきました。応募総数は…..、終盤に加速度的に増えたので登録作業が追いつかず、確定数が出せません。すみません。追って、この日記でお知らせします。
 最終審査は11月21日、表彰式は12月1日を予定しています。今年もすてきな作品と出会うワクワクとともに、締め切りに間に合わせねばというドキドキがこれから始まります。(安)

 

[実践わたしの活用術](1)新聞記事から四季を感じる(小学1年・生活)

 

沖縄の「秋」見つけた 季節感学び感性豊かに

新聞記事から四季を感じる

中原小学校 宜保まきえ先生

対象 小学1年生
教科 生活
指導時間 1時間

【授業の様子】
 「食欲の~」「あきーぃ!」「スポーツの~」「あきーぃ!」。宜保まきえ先生の問いかけに答える子どもたちの声が響く。新聞から秋の風物を感じさせる写真探しに取り組む子どもたちの姿があった。
 春は「暖かい」。夏は「暑い」。秋は「涼しい」。冬は「寒い」。漢字の筆順を確かめながら四季の特徴を書き出していく。子どもは問いかけに答えながらあらためて季節感を学んでいく。この日までに子どもたちは「秋らしいもの」を探す課題を与えられていた。仲里朝陽君(7)が選んだのは落ち葉だった。「落ち葉が茶色くなってきた」と胸を張って答えた。
 子どもたちが、2人に1部ずつ配られた新聞をめくっていく。「秋の字、見つけた!」「秋じゃない。『私』だよ」。あちこちで広がる笑顔。隣の席の子と話し合いながら「秋」を探そうと懸命だ。
 発表の段階になると次々と手が挙がり、全員が発表することができずチャイムがなった。「先生、この新聞持って帰っていい?」。お気に入りの写真をたくさん見つけたのだろう。多くの子が笑顔で宜保先生に話しかけてきた。

【授業の手順】
(1)秋の風物を確認する
 子どもに発言を促しながら、秋の風物を思い出させる。
(2)目当てを確認する
 新聞から秋の写真を見つけて紹介することを確認する。
(3)切り抜きを例示
 選んでおいた記事・写真の切り抜きをプロジェクターに映し子どもに紹介する。
(4)新聞から写真を探す
 新聞を2人に1部ずつ配る。それぞれ写真を選ばせる。写真を切り抜いたらワークシートに貼り、コメントを書き込ませる。活動時間は25分。
(5)発表させる
 ワークシートを掲示し、一人一人にコメントを発表させる。自然、行事、食べ物などに分類できることを伝え、秋の風物を知ってもらう。できれば貼った作品を分類する。

【ねらいとポイント】

中原小学校 宜保まきえ先生

■ねらい
 「沖縄に秋はない」と言う子もいますが、新聞を広げてみると、秋の風物をたくさん見つけることができます。子どもたちに季節感を知ってもらい、感性を豊かに育てたいと考えています。夏、冬、春も同じように取り組めます。
 話し合いながら記事を選んだり、選んだ記事を文章や発表の形で紹介させることで、言語活動の充実を目指しました。
 11月3日のフォーラムではこの授業を基に、秋をテーマにしたスクラップ新聞を作ります。
■ポイント
 季節感を知ってもらうために「寒い」「涼しい」の違いなどを考えさせます。前もって地域や学校の行事などを、本や図鑑、保護者のアドバイスなどから調べさせて、授業につなげました。
 新聞を2人で1部としたのは、話し合いながら写真を探してもらいたかったからです。机の間を回りながら「なぜこれを選んだの?」と問いかけたり、ヒントを与えるなど子どもと話し合うことを心掛けています。

「実践わたしの活用術」は毎月最終水曜日の「月刊NIE」のページで連載します。

新聞の活用法学ぶ 本社で教員向け講座

新聞の製作過程についての説明を受けるセミナー参加の教員

 新聞を教育現場で活用するためのセミナーが27日、那覇市おもろまちの沖縄タイムス本社で開かれた。教員18人が授業内容を考えたり、切り抜き新聞のスクラップ作りを通して実践のノウハウを学んだ。
 道徳や総合学習、学活などの授業を想定し、小、中学、高校の教員が一緒になって課題に取り組んだ。講師を務めたNIEアドバイザーの仲程俊浩豊見城中教諭は「新聞が学年や校種を超えて使える教材だということを知ってほしい」と説明した。
 「夢・努力・笑顔」をテーマにしたグループは、プロ野球ドラフト会議で1位に指名された東浜巨投手を取り上げ、「なぜ笑っているのか」「どうやってプロ野球選手になれたのか」などと児童、生徒に問い掛ける授業案をつくった。
 北中城小の草野一成教諭は「話し合っていくといろいろな活用法が出てきて楽しかった」と手応えを感じた様子だった。

島袋さんちのNIE (45)読み聞かせ/39キロ上空から飛び降り~

落下中 何を考えたかな

怖くなかったのかなぁ

 男性スカイダイバーが39キロ上空から飛び降りに成功。世界記録の更新に、島袋久仁人さん(49)、敦也君(14)親子は驚きの声を上げます。

39キロ上空から飛び降り~

■2012年10月16日国際面 アメリカで、上空約39キロの成層圏まで上昇した気球から、宇宙服を着た男性スカイダイバーが飛び降りに成功した。落下中に世界で初めて音速を超え、落下傘で無事に地上に降り立ち、従来の高度世界記録の31キロを更新した。薄い大気や音速を超える衝撃波の人体への影響などが分かり、宇宙飛行への貢献が期待される。

久仁人さん▶39キロ上空から着地に成功した記事があるぞ。世界記録だそうだ。
敦也君▶大気圏からかな?
久仁人さん▶大気圏だったら燃え尽きているだろ。
敦也君▶あっ、そうか。記事には落下速度は音速を超えて、4分19秒で着地したとあるよ。
久仁人さん▶この間、何を考えていたのかな。
敦也君▶怖くなかったのかなぁ。想像がつかないね。
久仁人さん▶今回の挑戦でトレーニング方法や防護服、衝撃を吸収したシューズにも注目が集まるはずよ。「宇宙観光」にも貢献できると記事にあるし。
敦也君▶ところで、宇宙には誰でも行くことができるんだけど、許可が必要とか。
久仁人さん▶宇宙には国境がないということか。行くことはできるけど、許可が必要なんて、尖閣諸島みたいだな。

新聞づくり 活発議論 五輪記事を再構成 越来小学校 

 沖縄市立越来小学校(久場明子校長)で16日、新聞記事を切り貼りして再構成する切り抜き新聞づくりの授業があった。NIEアドバイザーの甲斐崇浜川小教諭が招かれ、5年生に指導した。3人グループで1作品を作成する形式。甲斐教諭は「こうすればもっと(テーマが)伝わると意見を言い合って『もめる』ことが大事」と新聞づくりを通して議論する大切さを説いた。  

切り抜き新聞づくりの授業で甲斐崇教諭(右から2人目)の助言を聞く越来小の児童たち=沖縄市越来

 ロンドン五輪の記事を集め、グループごとに「感動」「喜び」などキーワードを決めて記事を配置したり、見出しを付けたりした。「内村選手が1枚もないのはおかしいよ」などと記事・写真の選択や配置で活発な意見が飛び交った。
 越来小の福地正雄教諭は「レイアウトについて話し合っている姿に驚いた」と、身近に感じた記事を再構成する取り組みが活発な意見を引き出す様子に感心した。
 「歓喜の瞬間」の見出しで喜ぶ写真などを早々と配置した小浜俊君と親川裕也君は「難しいと思ったけど、やってみたら簡単だった」と得意げに話していた。

子が興味持ちそうな記事で 親子スクラップ 幸地さん伝授

親子に新聞スクラップのコツを助言する幸地富代さん(右から2人目)=うるま市立中原小学校

 新聞スクラップに親子で取り組んでもらおうと13日、うるま市立中原小学校で出前講座が開かれた。本紙の子ども新聞ワラビーの連載「幸地さんちのNIE」を執筆している幸地富代さん(42)=宜野湾市=が「子どもが興味を持ちそうな記事を紹介してあげて、楽しみながら取り組んで」と保護者にアドバイスした。
 幸地さんと息子の功哲君(10)は毎日、それぞれが選んだ記事を貼り付けて、スクラップノートを作成。息子が選んだ部分に幸地さんがコメントを書き込むなど交換日記のようなやりとりを続けている。
 幸地さんは「スポーツや動物に始まり、今のテーマは『環境』。子どもの興味の幅がどんどん広がっている」と話した。数十冊にも上るスクラップノートを夫と息子と一緒に読み返すこともあり、家族のコミュニケーションを深める道具として活用していることも紹介した。
 3年生の息子を持つ銘苅鈴子さんは「子どもに読みなさいという前に、こちらが見出しを読んであげたり、記事を読み聞かせたりすればいいのかな。いいきっかけをもらった」と笑顔で話した。
 中原小は11月3日、NIEフォーラムを開き、新聞を使った公開授業やワークショップを行う。

幸地さんちのNIE (44)スクラップ/重低音 増す危険

学校の近く飛ぶなんて

うそから信頼崩れるね

 楽しい運動会の上空を飛んだオスプレイ。幸地功哲君(10)と母親の富代さん(42)は、約束が守られないことに納得できません。

重低音 増す危険

■2012年10月3日31面

 米軍のオスプレイ3機が2日、第2陣として普天間飛行場に飛来し、空の危険はさらに増した。2日連続のこの日は、世界遺産である中城城跡の上空や、運動会を開いていた宜野湾市の小学校グラウンド近くを飛行。名護市でも騒音が聞かれ、反発が広がった。「県民の不屈の心を示す」。集会やたこ揚げの参加者は、オスプレイ撤去、普天間返還まで抗議を続けることを誓った。


富代さん▶昨日の運動会楽しかったね~。秋晴れで。アレが飛ばなければ、言うことなし、だったのになあ…
功哲君▶図工の時間にも飛んできたよ。「あ…オスプレイだっ!」って思わず言ってしまった。
富代さん▶お母さんも公園から見てたよ。昼頃だったね。学校の近くを飛ぶなんて先生も驚かれただろうね。
功哲君▶授業中、うるさくなるのかな。
富代さん▶初めから予定のコースを外れて飛ぶなんて。こういう無理を許していたら、筋の通った考えが通らない世の中になっていくんじゃないかな。心配だ。
功哲君▶うそついたら信じてもらえなくなるよ。
富代さん▶約束は守るもの。だから当然です。
功哲君▶将棋でお父さんに勝ったら遊んでくれるって約束、絶対守ってもらおう。
富代さん▶あきらめずに立ち向かって自分の思いを伝えるのが大事だね。