[実践 わたしの活用術](17)校内ルールと関連付け(小学5年・朝の学習)

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事故の記事 安全指導に 予防の大切さ 考える

校内ルールと関連付け

浜川小学校 神谷久先生

対象 小学6年生
教科 朝の学習
指導時間 15分

【授業の様子】
 毎週金曜日、1時間目の前の15分間、北谷町立浜川小学校では新聞記事を使ったNIEタイムがある。5年1組では神谷久先生がプロジェクターで記事を大きく映し出していた。
 韓国での旅客船沈没の一報、福島県の阿武隈川で小学1年生が小さな子を助けようとして溺れて亡くなった事故、学校に近い飲食店からワニが逃げ出した記事の三つを順番に映し出した。
 「事故には防げる事故と自分の力では防げないものがあります。この三つはどうかな」。子どもたちの声は旅客船事故以外は防げるというものが多かった。「子どもだけで川に行かない」「ワニが逃げないように鍵をかければいい」など理由を挙げていく。
 子どもたちの発言を整理した後、神谷先生は「昨日の『よい子の約束』を覚えていますか。廊下を走らないなどのきまりは事故を防ぐためのものです」と、前日の朝会で話題にした校内のきまりと関連付けた。
 記事を貼り付けたワークシートに感想を書き発表。「ワニは逃げたけど誰も傷つかないで、悪いところ(原因)が分かったのはよかった」という意見もあった。

【授業の手順】
(0)準備
 プレゼンテーションソフトに記事を取り込む。
(1)記事を映す
 記事を一つずつ映す。事故が起こった時刻、場所、状況などを簡単に説明する。質問を投げ掛けたり、注釈を加えて関心を引きつける。
(2)問い掛け
 画面に見出しを映して、それぞれが防げる事故か防げない事故かを問い掛ける。前日の安全指導と結びつけ、きまりが事故防止のためにあることを説明する。
(3)感想を書く
 記事を貼り、空欄を設けたワークシートを配り、感想を書かせる。
(4)発表
 数人に発表させ、それぞれにコメントを付け加える。最後に再度、事故を防ぐ大切さを確認する。

 【ねらいとポイント】

浜川小学校 神谷久先生

■ねらい
 昨年度からNIEタイムに取り組み、教科や指導に使えないかなと記事を読んでいます。事故の記事から連休前の安全指導と結びつけられると考えました。
■ポイント
 記事は実際に起こったことなので子どもたちが身近に感じて反応がよく、材料として使いやすい。45分授業にできるほど意見が出ました。もう一度道徳でも使ってみたい。

「実践わたしの活用術」は毎月最終水曜日の「月刊NIE」のページで連載します。

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