新聞のイロハ学んだよ 豊崎小で100人体験 社会見学を記事に

できあがった新聞をグループで発表し合う5年生=豊見城市立豊崎小学校

 豊見城市立豊崎小学校(濱元朝純校長)の5年生約100人は6日から13日にかけて、社会見学の体験を個人で新聞にまとめる授業を実施した。沖縄タイムス社などを見学した後、NIE担当者を招いて新聞のつくりの特徴や工夫の講話を聞いた。
 児童は6日に那覇市内の県立博物館、牧志駅前ほしぞら公民館、沖縄タイムス社を見学。
 翌7日には沖縄タイムス読者局の安里努NIE担当を招き、見出しが記事の内容を表す新聞の特徴や写真や表などの「部品」、記事を囲むなどの工夫で読みやすくしていることを学んだ。
 13日の授業で発表をした3組の松山宏生(ひろお)君は「色づかいやクイズを入れる工夫をした。見出しを大きくしたら見やすくなった」と話していた。

新聞づくり楽しいな 名護市久辺小 本紙記者から学ぶ

 名護市立久辺小学校(富田尚校長)で12日、新聞を使った授業があった。5、6年生計50人余りが合同で新聞のしくみや取材の工夫について講話を聞き、今後授業で行う新聞づくりの参考にした。

当日の新聞記事から自分が気になる記事を紹介し、理由を発表する5年生=名護市立久辺小学校

 沖縄タイムス北部支社編集部の長浜真吾記者が取材で気を付けていることを講話。「取材に行く前に下調べをするけれど、現場で発見したり、面白いと感じたりしたら方向転換する。それが現場に行く楽しさ」と自らの目で見て感じる大切さを話した。沖縄タイムス読者局の安里努NIE担当が見出しなど、新聞のつくりについて話した。
 次の時間は学年ごとに授業。5年生は当日の新聞から気になる記事を貼り付け、選んだ理由と感想を書いた。6年生はこれまで体験した行事などの写真を基に見出しを考えた。
 5年生の島袋涼華さんは全国でいじめが7万件以上に上るという文部科学省調査の記事を選んだ。「いじめが早くなくなってほしい、どうやったらなくなるか考えたいと思って記事を選んだ。新聞をつくるのが楽しみになった」と授業を振り返った。

【2012年10月5日追加】6年生の授業でつくった新聞について「日記」に記事があります。

記事の感想 五七五に 真和志高校でワークショップ

当日の新聞をめくり、気になる記事を探す生徒=真和志高校

 真和志高校の国語表現科目で新聞を使った授業が11日、行われた。同日付の新聞から気になる記事を選び、あらましと感想を言い合ったり、感じたことを五七五の定型で表現したりした。
 2年生と3年生の計20人余りが参加。沖縄タイムス読者局の安里努NIE担当が見出しなどの役割を説明してワークショップを進行し、2人の教諭がグループを回って指導する形で進めた。
 クリエイティブアーツコース3年の普天間美南さんは、連載「十五の春」の高校生アンケートの記事を読み「島離れ 不安をかかえ つらい日々」と思いを寄せた。
 新聞を毎日読み、授業でも感想文を書いたりしたという普天間さん。「感想を五七五にするのは初めてだったけど、文章を書くより思いが出しやすかった」と振り返った。
 科目担当の新田誠教諭は「新聞は多様な記事があるので、教科書には興味を示さない生徒も関心を示していた。授業に載せる材料としてどう使うか考えたい」と話した。
 

問題提起にやりがい 曙小6年生に本紙記者 出前授業

山城響記者(右)の話を聞く6年生児童=那覇市立曙小学校

 職業教育の一環として新聞記者の仕事について聞く授業が4日、曙小学校であった。6年生約60人を前に沖縄タイムス社会部の山城響記者(28)が、警察や那覇市政担当として体験した取材の例を話し「記事を書くことで物事が動いたり、問題提起ができたりしたときにやりがいを感じる」と話した。
 初めに120人余りいる沖縄タイムス記者の分担を説明。記事を書く以外にもレイアウトや校正を担当する記者がいることなどを伝えた。
 現在、那覇市政を担当する山城記者は、久茂地小学校の統合について教育委員会とPTAや地域の人たちの話し合いが深夜まで続いたことを伝え「両方の考えを伝え、問題を提起する役割が新聞にはある。話し合いの過程を報告していきたい」と話した。
 比嘉乃智(だいち)君は「那覇市は事件や事故の通報が多いことが分かった。記者は取材する人以外にまとめる人もいると初めて知った」と印象に残った点を話した。

「知りたい」を大切に うるま・中原小で講演

【うるま】本紙記者を招いた職業教育講演と新聞スクラップ教室が17日、市立中原小学校(安里禮子校長)で開かれた。6年生120人を前に話した玉城淳記者は「記者は大人になっても勉強できる楽しい仕事。知りたいという気持ちを大切にしてほしい」と話した。
玉城記者は、旧具志川支局にいた1996年の石油精製所爆発事故で深夜、早朝にも取材した経験や、これまで担当した警察、スポーツ、経済、現在の芸能担当の仕事内容を説明。「担当によって取材する相手や中身は違うが、人に会って話を聞くのは同じ。記者になるには人に聞くのを恐れないこと」と話した。
講演後に玉城記者に質問した赤嶺和花(のどか)さんは「大変なこともあるけど、書いた記事が載るのが楽しいんだろうなと思った」と記者のやりがいに想像をめぐらせた。
クラスに分かれたスクラップ教室も開かれ、この日の新聞から興味ある記事を切り抜いて感想を話し合った。大城亜利美さんは「新聞にいろんな情報が載っていることが分かってよかった」と話した。

玉城記者(左)の話を聞く中原小学校の6年生=うるま市宮里

大きな見出し 大ニュース 本社記者、中原小で出前授業

 教育に新聞を活用するNIEの出前授業が28日、うるま市立中原小学校(安里禮子校長)であり、本社社会部の具志堅学記者と読者センターの安里努局員が新聞の仕組みや利点などについて5年生3学級の児童に説明した。「新聞を読むことで社会とつながってほしい」と強調した。
 具志堅記者は「見出しは記事を要約したもので、これを読めばニュースの肝心な部分は分かる」と話し、見出しや写真などの扱いの大きさが、ニュースの価値を表していると強調した。新聞の見開きいっぱいに写真を扱った興南高校の甲子園春夏連覇(2010年8月22日付)を報じる紙面を両手で広げて掲げると、児童から歓声が上がった。
 実際に新聞をめくって見出しだけを読む取り組みも行った。2組の宜保皓翔(あきと)君は「新聞をめくったら、いろいろな記事があって面白かった。興南の写真が大きく載っていた紙面はすごいと思った」と話した。
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 沖縄タイムス社では学校やPTAに記者を派遣し、新聞の読み方や活用法、写真など関連する技術講座を実施しています。問い合わせはメール、times-nie@okinawatimes.co.jp

新聞のしくみを学び、気になる記事を探す中原小の5年生たち=うるま市宮里

記事は「責任感伴う」本紙記者 大里中で講話

 さまざまな職種の社会人を招いた「職業人講話」が26日、南城市立大里中学校(大城朗校長)で開かれ、警察官や大学教員など講師10人が2年生に仕事の面白さや工夫、就職に必要な勉強方法などを自身の経験を交えて紹介した。
 講話は同学年の総合学習の一環として行われた。沖縄タイムス編集局社会部の天久仁記者は、仕事のやりがいなどについて「書いた記事がすぐに結果として紙面に現れる。正確な記事を書くためには、事実をとことん調べることや責任感が大切だ」と強調した。
 琉大教育学部の山口剛史准教授は、大学教員の教育者、研究者としての二つの面を紹介しながら「新たな事実を見つけ、社会の役に立つように分かりやすく伝えていきたい」と述べた。
 話を聞いて又吉由宇君は「仕事をするためには人との関わり合いが大切だと分かった。これからの職場体験が楽しみです」と感想を話していた。

さまざまな職種に就いている社会人を招き、生徒らが体験談を聞いた職業人講話=26日、南城市・大里中学校