[出前記者]気になる記事で会話 うるま図書館 親子・中学生講座

 うるま市立中央図書館は読書週間の2日、親子向けと中学生向けの新聞講座を館内で開いた。親子23人、中学生15人が参加、新聞の読み方や楽しみ方を学んだ=写真。沖縄タイムスNIE事業推進室が講師を務めた。

それぞれの気になった記事を紹介し合う2組の親子=うるま市立中央図書館

 両講座とも紙面から気になる記事を紹介し合うワークショップから始まり、活発に意見交換。親子向けでは、写真にせりふを付けるなど年齢に応じたワークシートづくりを実践。中学生向けではワラビーのニュース記事から見出しになる言葉を探して記事の特徴を学んだ。
 美里中3年の金城慎希さんは、知る権利を奪わないでほしいと考え、特定秘密保護法案の記事を選択。「学校でも記事を紹介し合ったら、みんな仲良しになれそう。記事を読んでいたら大人とも話せると思った」と話した。
 同級生の照屋真生さんは「同じ新聞でも興味を持つ記事がこんなに違うのかと思った。記事を紹介するのは発表の練習になる」と手応えを感じた様子だった。

高校生 見出し“発見” 那覇国際 新聞の読み方学ぶ 「読んだら面白い」

 県立那覇国際高校で17日、本紙記者を講師に招いた新聞講座があった。2年生44人が新聞の仕組みや読み方のこつを学び、当日の紙面から気になる記事を選んで意見を交換し合った。アンケートでは「見出しを読むだけで記事のだいたいの内容が分かることを知った」など講座前より新聞への関心が高まったとの回答が多かった。

選んだ記事について意見交換する那覇国際高校の生徒=17日、那覇市天久

 社会部の具志堅学記者が全ページの見出しに目を通し、興味が湧いた記事を選んで全文読む方法を説明。3人グループになった生徒は記事を紹介し、意見を交換した。
 原発事故の賠償で国民負担が794億円になるとの記事を選んだグループでは「安易に借金をしても東電は資金を生かせないのではないか」「私たちの世代が頑張って返していかなくてはならない」「自然災害なので何とも言えない」などの意見があった。生徒は講座の後、グループ内で出た意見を踏まえた意見文を書いた。
 アンケートでは「友達の意見を取り入れて視野が広がった」「興味なかった記事も読んでみたら面白かったのでもっと読んでみたい」などの声があった。

[出前記者] リーダー育成 新聞作りで 南部工業高生 情報整理など学ぶ

 南部工業高校のリーダー研修が3日、県立糸満青少年の家であり、生徒会や学級役員ら38人が、切り抜き新聞作りを体験した。

ほかのグループの切り抜き新聞にコメントをつけていく南部工業高校の生徒=県立糸満青少年の家

 テーマの設定や記事の順位付けについて話し合い、グループで模造紙大の作品を完成させた。
 リーダーは、学校行事の中心となって生徒を動かす役割があり、切り抜き新聞作りは、生徒同士で話し合う土壌づくりが目的。沖縄タイムスNIE事業推進室から講師を招いた。
 「喜怒哀楽」「つながり」といった抽象的なテーマを選び、そのテーマに合った記事を各自で探し、順位付けするなど、グループ内での話し合いは不可欠。別のグループの作品に付箋紙でコメントを付けるなど作品の出来栄えを評価し合った。
 講師の具志堅学記者は「情報を集めて整理して、自分の考えを表現する活動をした。将来、仕事をする上でも大事なことなので力をつけてほしい」と説明した。
 2年の高嶺朝聖君のグループは「驚いたこと」をテーマに制作。「新聞をめくっていくと新しい発見があった。グループのみんなもしっかりテーマに合った記事を選べていて良かった」と感想を話した。

【追加情報】出前授業の問い合わせ・申し込みはこちらのフォームから

[出前記者]写真集めて新聞身近に 越来小で親子体験

 日本新聞協会NIE実践指定校の沖縄市立越来小学校(高江洲実校長)で18日、沖縄タイムス記者の出前授業があり、1年生34人が授業参観に来た保護者と一緒に新聞から好きな写真を集めた。

新聞から好きな写真を切り抜いて集める1年生と保護者=沖縄市立越来小学校

 親子でテーマを決め、紙面から写真やイラストを選んで画用紙に貼り付けた。社会部の具志堅学記者は「1年生でも写真を使って情報を選ぶ力がつき、新聞に慣れることになる」と意義を話した。
 1年生は、題字を貼り付けたり、「かわいい」とテーマの文字を記事で切り抜いたり、自由な発想で作品にした。我謝誠君はかっこいいもの、すごいものをテーマにエイサーやサッカーの写真を収集。母親の愛実さんは「すらすらと写真を選べるものだなと思った。自分で選ぶので手伝いは要らないと集中していた」と感心していた。

見出しになるほど 越来小で新聞教室

 日本新聞協会NIE実践指定校の沖縄市立越来小学校(高江洲実校長)で4日、4年生対象の新聞の授業があった。沖縄タイムス社会部の具志堅学記者が見出しとリード文を読むことで記事の大意が分かるなどとワークシートを使って伝えた。

記事の大事なところを探す子どもたち=沖縄市立越来小学校

 2クラス48人が参加。実際の紙面をコピーしたワークシートを使い、「見出し」「リード文(最初の段落)」などの用語と役割を記入した。具志堅記者は「見出しは記事の要点。記事は大事なことから先に書くので見出しとリード文を読めばニュースのほとんどが分かる」と話した。
 ワラビーの「ニュースアラカルト」の記事リード文から、大事な言葉を選ぶ実践では、児童が「はだしのゲン」「閉架」「制限」「取りやめ」などを選択。具志堅記者は「『ゲン』制限取りやめ」という紙面で掲載された見出しを示し、見出しは大事な言葉の組み合わせで作られると説明した。

切り抜き 楽しいな 写真のせりふ考える(沖縄市児童センター) 気になる記事 色付け(大宜味小)

 【沖縄】市福祉文化プラザ児童センターで7日、新聞スクラップ教室が開かれた。沖縄タイムス社員や販売店主の進行で、幼稚園児から小学5年生までの23人が、気になった記事や写真にタイトルを付けたり、写真にせりふを付けたりするワークショップに挑戦した。

好きな記事を見つけて貼り付け、せりふや感想を書き込む子どもたち=沖縄市福祉文化プラザ児童センター

 「○○と思った写真・記事」とタイトルを付けたり、写真の人物や動物が何と言っているか想像してせりふを書き込んだりした。出来上がった作品をみんなで見て回り、お気に入り作品にシールで投票。同じ記事や写真でも書き込むタイトルやせりふが一人一人違うことを実感した。
 白黒ではなく白と茶色い模様のパンダの記事を選んだ小谷大夢(ひろむ)君(高原小1年)は、周りの大人に記事を読んでもらって「めずしいと思った記事」とタイトルを付けた。「記事の周りにワラビーを貼り付けたりして、楽しくできた」と話していた。

 【大宜味】村立大宜味小学校(宮城政信校長)で6日、夏休み親子新聞活用講座が開かれた。25人の親子や地域の中学生が色ペンを使った新聞の読み方を学んだり、記事スクラップづくりを楽しんだ。

新聞から気になった記事を選んでいく親子=大宜味小学校

 沖縄タイムスNIE事業推進室の安里努事務局長が、家族で自分の色を決めて気になる記事を囲む取り組みを紹介。「色の付いた記事を見ることで、親が子の、子が親の興味を知ることができる」と説明した。
 当日の紙面から気になる記事を台紙に貼って感想を書くワークショップに参加した松田鈴さん(3年)は「いろいろな記事があって、切り取って貼るのが楽しかった」と笑顔で話した。

[出前記者] 新聞活用 生徒目線で 普天間中の教師学ぶ

 宜野湾市立普天間中学校(伊覇行雄校長)は2日、校内研修に本紙記者を招き新聞の活用法を学んだ。20人の教師が記事から要点を抜き出したり、切り抜き新聞にコメントを付け合ったり、生徒の目線でワークショップを体験した。

ほかのグループがつくった切り抜き新聞に付箋紙でコメントをつけていく教師ら=宜野湾市立普天間中学校

 記事の最初の段落から重要な言葉を三つ選ぶ課題に挑んだ比嘉みさき教諭(社会科)は「文章の要点をおさえる練習になる。新聞にはリアルな情報が載っているので、子どもの反応も得やすいと思う」と話した。
 社会部の具志堅学記者が「新しい記事を入れる場所をつくるため、記事は後ろから切れるように大事なことを前に書いている」と解説した。