好きな題材 話し合う 越来小 スクラップコンテスト出品へ こつ学ぶ(2)

 沖縄市立越来小学校PTCA主催の新聞スクラップ教室が20日、同校で開かれた。約50人の親子が自分の気になった記事を色ペンで囲み、意見交換する新聞活用法を学んだ。

親子で気になる記事を探した越来小学校PTCAのスクラップ教室=沖縄市越来

 県内の2選手が車いすバスケットボールの日本代表に選ばれた記事を切り抜いた喜友名朝希(ともき)君(5年)は「夢を諦めずに代表に選ばれたのはすごいと思った。自分もずっとバスケットを続けて琉球ゴールデンキングスの選手になりたい」と感想を発表した。母親のさゆりさん(40)は「記事をきっかけに子どもの夢をあらためて聞くことができた。親子で会話も弾んだのでよかった」と話した。
 沖縄タイムス社読者局員が新聞の仕組みなどを解説し、夏休み明けに募集が始まるスクラップコンテストの概要も説明した。

気になる記事色分け うるま・中原小の保護者

 NIE実践指定校のうるま市立中原小学校(安里禮子校長)で9日、保護者を対象にしたNIE講座が開かれ、14人が色ペンを使った新聞活用法を学んだ。

新聞から気になる記事を探す中原小学校の保護者=うるま市宮里の同校

 グループに分かれたワークショップでは、家族になった想定で色分けしたペンで気になった記事を囲んで意見交換した。沖縄タイムスNIE事業推進室の安里努事務局長は「色ペンで囲んでおけば、朝話す時間がなくても帰ってきて新聞を見ると家族それぞれが興味を持った記事が分かる」と紹介した。
 県立総合教育センターの甲斐崇研究主事は、記事について親子で意見交換するファミリーフォーカスのやり方をワークシートを示しながら説明。「新聞を読むことは読解力を養うだけでなく、社会や他者に目を向けることにつながる」と家庭での新聞活用を勧めた。

好きな記事選び各自の視点比較 喜瀬武原小中で授業

 NIE実践指定校の恩納村立喜瀬武原小中学校(西野朗校長)は3日、新聞から好きな記事を選ぶ授業を始めた。小学5年生から中学3年生までの26人が学年を交ぜて7グループに分かれ、上級生と下級生が話し合いながら記事を選んでいった。

小学生と中学生が一緒に好きな記事を選んだ授業=3日、恩納村立喜瀬武原小中学校

 県警が登下校の見守り活動を始めた記事を選んだ與儀美羽さん(中学3年)は「小学生を狙った事件がいろんな所で起きているので、この活動が広がってほしいと思った。新聞は(国際面に)外国の記事が集まっているので比較して読めた」と話した。比嘉一人君(小学5年)は「新聞には見出しがたくさんあって、読みやすいと思った」と感想を述べた。選んだ記事は4日、画用紙に貼り付け、要約や感想を書き添えてグループ作品を完成させる。
 新垣和哉教諭は「記事を選ぶ視点がそれぞれで違うのが子どもたちにも分かったと思う。いろいろな種類の記事が載っている新聞の特徴に気付けた」と手応えを語った。

新聞親しむ一歩 教師ら実践学ぶ 喜瀬武原小中で研修

 本年度から日本新聞協会のNIE実践指定校になった恩納村立喜瀬武原小中学校(西野朗校長)で27日、NIE校内研修が開かれた。小中合わせて20人の教師が県立教育総合センターの甲斐崇研究主事に理論と実践例を学んだ。

新聞から気になった記事を紹介しあう喜瀬武原小中学校の教師たち=恩納村喜瀬武原

 甲斐主事は、全国学力テストで新聞から必要な情報を読み取る設問が出されていることを指摘。「新聞はさまざまな使い方があるが、子どもにどんな力を付けたいかを考えて使ってほしい」と結んだ。記事を読ませる前に写真を使った実践で新聞に慣れさせることを勧めた。
 同校は「思考力を育む授業」を本年度のテーマに掲げている。研修担当の仲村渠正智教諭は「新聞を読むには漢字を読めるなどいろいろな力が必要だが、すべての力を付けてから読むのではなく、読むことで必要な力を付けていけるのだと思った」と研修の感想を話した。

浜川小5年生 新聞の読み方・特徴学ぶ 教育センターのNIE出前講座

 県立総合教育センターのNIE出前講座が9日、北谷町立浜川小学校(伊良波聰校長)の5年生向けに行われた。本年度から始まったもので、児童・生徒向けと教師向け合わせて6月までの2か月間にすでに5件の依頼があり、NIEへの関心の高まりがうかがえる。

児童の間を回り、新聞記事の特徴を聞き出す甲斐崇研究主任

 甲斐崇研究主事が講師を担当。この日は国語「新聞を読もう」単元の最初の授業として、新聞の仕組みや記事の特徴を学んだ。
 1人1部ずつ持った新聞を全ページめくり、どんな情報が載っているか児童に挙げさせた。新聞の良さとして「読み返せる」「詳しく書いてある」などの声が上がった。教科書の物語文と比べることで、結論を先に書く新聞記事の特徴を確認した。
 3組の城間あいさんは1〜3面の総合面に国内外のニュースが載っていることに気づいて発表した。「新聞のよいところが分かってよかった」と授業の感想を話した。
 2組担任の伊元隆教諭は「家で新聞を取っている子もいない子も新聞の特徴を探していてよかった。昨年度から取り組んで子どもたちに新聞への抵抗感がなくなっているのを感じる」と話した。

浜川小、記事読み聞かせスタート 朝の10分活用 授業意欲的に

 北谷町立浜川小学校(伊良波聰校長)で朝の10分間を使った週1回のNIEタイムが始まった。記事を教師が読み聞かせ、新聞に慣れ親しみ社会に関心を持たせることを狙いに全学年で取り組む。
 読み聞かせは全学年共通で、児童に感想を書かせたり、意見を話し合うなどの展開は学級の実情に合わせて行う。
 初日の18日、5年の安里真一教諭はボストンマラソンでの爆破事件の記事を読んだ。分からない言葉があると児童が手を挙げ、教諭がかみくだいて説明。安里教諭は「暴力が当たり前になるとここまでいってしまう。こういうことをする大人になりたいかどうか、頭の中に置いていてほしい」と感想を話し問いかけ、NIEタイムを結んだ。
 安里教諭は、その日の社会科の授業で、児童が積極的になるなど効果を感じたという。「国土」の単元で国と国の関係を学ぶ授業で「以前の授業では受け身だったが、今日は質問が多く出て意欲的に取り組んでいた」と話した。

記事で学んだ新石垣空港 伊野田小の3~6年生9人

 7日に開港した新石垣空港について学ぼうと、伊野田小学校(西原貴和子校長)の3~6年生9人が13日、新聞記事を活用した学習に取り組んだ。

切り抜いた新聞記事を手に開港に期待を膨らませる子どもたち=石垣市・伊野田小学校

 同校は県内2紙が指定するNIE実践の指定校で、日ごろから新聞の読み聞かせや「仕事」「平和」などテーマを決めた調べもの学習を実施している。
 同日は、県内2紙と八重山地域の地元2紙の計4紙から新石垣空港に関連する記事を抜粋。各グループが興味のある記事を切り抜きして再構成し、感じたことを発表した。
 高橋萌空(もく)さん(6年)は、旧空港に愛着を感じている住民と新空港の開港に沸く記事を取り上げた。「みんなの思いがどう変化していったか感じることができた」と満足そうに話した。
 金城綾玖(りく)君(3年)も旧空港を取り上げ、「今までみんなを乗せてくれたので新聞でも取り上げたかった。新空港はきれいと聞いたので、早く行ってみたい」と笑顔を浮かべた。