[出前記者] 「新聞ツイート」体験 屋良小 教員ら意見貼り付け

 嘉手納町立屋良小学校(新里誠校長)は31日、本紙の記者らを招いた校内研修会を開いた。教員17人が切り抜き新聞に互いにコメントを貼り付ける「新聞ツイッター」などを体験し、新聞の活用法を学んだ。

気になった記事のスクラップを手に話し合う教師ら=嘉手納町立屋良小学校

 グループで各自が気になった記事を貼り付けて作った切り抜き新聞に、ほかのグループが感想や意見を書いた付箋紙をつける「新聞ツイッター」は、作品を作る過程でどれをトップにするかを話し合った。
 お気に入りの記事を紹介し、互いに感想や意見を述べ合ったり、記事の1段落目から、見出しになりそうな言葉を選ぶ取り組みも行った。喜友名美順(みより)教諭は「記事に対する一人一人の視点の違いを知ることができた。新聞を通してコミュニケーションすれば、知識や感覚を広げることができそう」と手応えを話した。

[出前記者]記事選び 言葉力磨く 今帰仁・兼次小5年生

 今帰仁村立兼次小学校(上間賢治校長)で16日、本紙記者を招いた出前授業が開かれた。5年生24人が記事から大事な単語を選び出したり、気になった記事にタイトルを付けて紹介し合ったりして言葉の力を磨いた。

新聞から気になった記事を切り抜く5年生=今帰仁村立兼次小学校

 沖縄タイムスNIE事業推進室の安里努事務局長が講師を務めた。見出しを隠した記事からキーワードを探すワークショップでは「見出しを付ける人はいくつもの単語を比べて大事なこと、伝えたいことを三つくらいに絞って見出しにしている」と紹介した。
 上間来夢さんは「大事な単語を選んだものが見出しになるとか、記事にない言葉でも言い換えて見出しになることが分かった」と感想を話した。
 高校野球の記事に「劇的と思った記事」とタイトルを付けた尾花翔也君。「最近の野球はホームランで点が入ったりするけど、この試合は打線がつながって逆転する、野球らしい野球だったので選んだ」とファンらしいコメントを書いた。

[出前記者] 新聞から憲法学ぶ 沖女短大生 人権に焦点

 新聞から日本国憲法に関係する記事を選び出して意見交換する講義が12日、市長田の沖縄女子短期大学であった。児童教育科2年の約100人が憲法の条文と照らし合わせながら記事を選び、グループで意見交換。いじめや体罰、婚外子の相続、原子力発電所再稼働などの記事を人権の視点から読み込んだ。

新聞から憲法にかかわる記事を探し、条文と照らし合わせる学生=那覇市長田・沖縄女子短期大学

 沖縄タイムスNIE事業推進室の具志堅学記者が講師を務めた。学生らは選んだ記事に関係する条文や読んだ感想を書き込んだワークシートを交換して、付箋紙にコメントを書く形で意見を交わした。
 結婚していない男女の間の子(婚外子)の遺産相続分が、結婚している男女の子(嫡出子)の半分とされている民法の規定をめぐる記事について、「法の下の平等(14条)、財産権の保障(29条)に反する。子どもであることに変わりないので相続は同じであるべきだ」という意見に対して「法的には半分でも仕方がないのではないか」というコメントが付けられるなど、意見の違いを確認した。
 米軍基地内の労働組合の50周年式典の記事から「権利は与えられたものではなく、交渉や闘争で制度化されたと初めて知った」という意見もあった。
 具志堅記者は「記事は人々の生活を書いたもの。生活の中に憲法があることを知ってほしい」と結んだ。
 普段から新聞記事を講義で使ってきた憲法の講義を担当する非常勤講師の山内彰氏(県NIE推進協会長)は「新聞は生きた教材で、堅くなりがちな憲法の講義が生き生きと楽しくできた」と講義の手応えを話した。

[出前記者] 新聞授業 児童に熱気 美東小で本紙社員が解説

 沖縄市立美東小学校で6月28日、新聞の仕組みを学ぶ本紙の出前授業があり、5年生約160人がクラスごとにワークシートに取り組んだ。

真剣な表情で見出しなど新聞の仕組みの説明を聞く児童たち=沖縄市立美東小学校

 質問が休み時間に食い込むほど熱気にあふれた授業で児童たちは新聞への理解を深めた。
 新聞委員の児童からは「どうやったら記事が早く書けますか」という質問があった。記者経験がある読者局の平良吉弥局員は「メモを取るときから大事な言葉には線を引いたり、囲んだりしておくといい。書くときもいつ、どこで、誰がといった大事なことは先に書くと早く書けるよ」と助言した。
 新聞の形ができて印刷に回る時間を3択で問うクイズに半数の子は正解の「夜中12時ごろ」と回答。平良将梧君は「僕は12時まで働くのはたぶんできないけど、新聞ができたら達成感があるんだろうなと思った」と授業の感想を話した。

[出前記者] 戦争体験者の気持ち思う 本紙記者が講話 嘉手納小で平和授業

 嘉手納町立嘉手納小学校(新垣聡子校長)の6年生117人は30日、本紙記者を招いて平和授業をした。戦争体験を聞き書きした本紙連載「語れども語れども」を事前に読み、記事を書いた沖縄タイムス中部支社編集部の石底辰野記者(32)の講話を聞いた後、印象に残った場面などを発表した。

記事を読んで印象に残ったことなどを発表する6年生=30日、嘉手納町立嘉手納小学校

 石底記者は取材相手が言葉に詰まったり、絞り出すような声で語ったりする様子を話しながら「戦争体験者の話を聞けるのはみなさんが最後の世代かもしれない。話を聞いて戦争の悲惨さを語り継いでほしい」と訴えた。
 6年生は連載記事2本を事前に読み(1)家族に伝えたい場面(2)そう思った理由(3)記者になったつもりで記事の登場人物に質問したいこと-を考えた。
 重傷の日本兵が「お母さん、助けて」とつぶやいた場面を挙げた吉田達郎君は「読んで泣きそうになった。お母さんを愛していたんだなと思ったから」と発表。杉浦百香さんは「戦争が終わったときにどう思ったのか聞きたいと思った」と体験者の気持ちを想像した。

【追加情報・授業について】
 授業の3週間前に講話で取り上げる人物の記事を配布して、ワークシートに答えながら読むようにしました。ワークシートの設問は(1)記事を読んで家族に伝えたいと思ったところに線を引く(2)なぜそう思ったか文章で書く(3)自分が新聞記者になったつもりで記事に出てくる人への質問を考える--の3点。授業は日曜参観として行われるため、家族と結びつけた設問にし、講話と児童の発表を授業時間の半分ずつとしました。最後は出前授業の礼として全員で「月桃」を歌っていただきました。 

[出前記者]新聞読むコツつかんだ 天願小6年生が講習

 うるま市立天願小学校(和宇慶江理子校長)の6年生は25日、本紙記者を招いたNIE授業を受けた。新聞の仕組みを学び、記事から要点を抜き出して見出しと照らし合わせるワークショップを体験した。

記事から要点を抜き出すワークシートに取り組む6年生=うるま市立天願小学校

 運動部の當山学記者は、見出しを隠したワラビー紙面を読んで記事の要点を探す児童に「大事な言葉が抜けてないかな」と呼び掛け、「1段落目に重要なことを書くのが大事」と強調した。
 社会部の具志堅学記者が受け持ったクラスでは「夜中に大事件があったらどうするんですか」という質問があり、具志堅記者は「紙面に組んだ記事を後ろから切ってスペースを作って新しい記事を入れる。そのために大事なことを前に書いてある」と説明した。瀬良垣太智君(11)は「見出しやリード文の大事さが分かった。新聞を読むときに、気にして読みたい」と話した。

[出前記者]伝わる新聞作る 児童が取材計画 那覇・大名小5年生

 那覇市立大名小学校(佐々木りん子校長)の5年生44人は24日、本紙記者を講師に招いた出前授業で新聞作りのための編集会議を開いた。石垣市で行う地元小学校との交流など体験授業を前に、日程を見ながら「伝える相手を意識する」などの記者の助言を参考に、取材計画を立てた。

石垣島での体験授業を新聞にまとめるため取材内容を付箋に書き出していく児童たち=那覇市立大名小学校

 社会部の具志堅学記者とNIE事業推進室の安里努事務局長が2クラスに分かれて講師を務めた。新聞の仕組みをワークシートに書き込んで学んだ後、グループに分かれて編集会議を始め、新しい石垣空港の紹介や名所ランキングなどアイデアを出し合った。
 金城リカコさんは「読んだ人が石垣に行ってみたいと思える新聞を作りたい。泊まったことがないので民宿のことも紹介したい」と話した。